私は作画から原稿までほとんどiPad Proだけで賄っています。

 

iPhoneと同期させていればいつでも資料をパッと出せますし、手のひらで修正もできるのでとっても便利。

 

ですが、いまだにメモをとるときだけはアナログの手帳を愛用しています。

 

手帳といっても、スケジュールはデジタル管理しているのでほとんどメモとしてしか使っておらず、どんな軽装のときでも持ち歩けて素早く取り出せればいいので、小さなパスポートタイプのメモを愛用しています。

荷物も増えるのに…私がアナログのメモにこだわる理由は

それこそスマホのメモ機能を活用すればいいのに…と思わないでもありません。荷物は少しでも少ないほうが嬉しいですし、今だって毎日のように気持ちがぐらついているのですが、やっぱりメモはアナログじゃないとだめ。

 

というのも私、スマホを使うとメモをとる前に必ず何かのトラップに引っかかってしまうのです。

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何かを思いついてメモを取ろうとスマホを取り出したとき、画面に通知が出ているとついそれを開いてしまう。

 

学校のお知らせだったりするとなおさらです。そのお知らせに引っ張られてカレンダーに飛んで、スケジュールを確認して返信…というプロセスを踏んでいるうちに、何をメモしようとしていたのかを忘れてしまいます。

 

忘れてしまうほどのことなら大したネタでもなかったんじゃない?と慰めてくれる夫の言葉も理解できるのですが、仮に使うことがなかった思いつきでも一度書き出して吟味したい。

 

バラバラとした思いつきが後になって素敵なものに生まれ変わることだってありますし、「なぜそれを使わなかったのか」を考えることも私には必要な作業だったりします。そういう「無駄」も大切にしたいんですよね。

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文・イラスト/横峰沙弥香