伝わるパワポ資料の作り方をパワポ芸人トヨマネさんが解説する本連載。今回は「読みやすく、理解しやすい」スライドにするための、文字のレイアウト方法について紹介します。
文字のそろえは左が基本
スライド上に文字を並べるときの私の基本的な考え方は、「迷ったら左。“見せる“文字は中央。数字は右」というものです。
日本人は横書きの文字を左から右へと読むため、目はZ字を描くように動きます。目が右端から左端に移動するとき、左端がそろっていればスムーズに次の行の先頭を見つけられます。
これが中央や右ぞろえだと、いちいち先頭を探さなければならず、これが小さなストレスとなるのです。
中央ぞろえは、タイトルやキャッチコピーなど、文字をスライドの中央に配置するときに有効です。2、3行程度の短い文であれば、行の先頭を探すストレスもほとんど感じません。
数字を含んだ表なら、右ぞろえにしましょう。数字は桁をそろえることが重要です。左ぞろえや中央ぞろえにすると、ぱっと見たときに桁が分かりにくく、数字の大小が直感的に把握できません。
細かいようですが、こうやって文字の細部まで気をつかうことで、相手にメッセージが伝わりやすくなります。
箇条書きを活用する
スライドに長文を載せても、プレゼン中にそれをすべて読む人はなかなかいないでしょう。そこで、スライドに使う文章は、「なくても伝わる表現」はそぎ落とし、ギリギリまでスリムにします。それでもまだ長い、ということもあるでしょう。
そんなときに活躍するのが箇条書きです。箇条書きとは、要するに「文章をいくつかのまとまりに区切って、並べてみせるもの」です。
例えば、3つのまとまりに分ければ、「3つのポイントがある」ことをビジュアルで示すことができるのです。
パワポの箇条書き、手動で記号やスペースを打ち込んで体裁を整えていませんか?それでは見栄えが悪いし非効率です。箇条書き機能を使いましょう。項目間の間を空けたいときは、「行間のオプション」から段落前の間隔を12ptくらいにしてみましょう。
PROFILE 豊間根青地さん
パワポ芸人。1994年東京生まれ。飲料メーカーで通販事業のCRMや広告などを担当する傍ら、趣味のPowerPointで作成したスライドがTwitterで大きな反響を呼ぶ。アカウント(@toyomane)は1年間で5万人以上のフォロワーを集める。「くだらないけど、ためになる」をモットーに、スライド作成のノウハウや、あまり役立たないネタ画像などを各種SNSで発信中。
取材・文/出雲井亨 画像提供/PIXTA 資料提供/豊間根青地