パワーポイントでプレセンする女性

伝わるパワポ資料の作り方をパワポ芸人トヨマネさんが解説する本連載。第8回はスライドづくりを劇的にスピードアップし、ラクにしてくれる「ショートカットキー」について紹介します。

図形や文字をコピペする

皆さんはパワーポイントを使うとき、ショートカットキーを使っていますか?私は日々これでもかというほど、使いまくっています。

 

なぜなら、パワーポイントには覚えているだけで作業が劇的にラクになる操作方法が、たくさん用意されているからです。

 

ぜひ覚えていただきたいのは、[Ctrl]キー、[Shift]キーとマウス操作の組み合わせです。いわゆるショートカットキーとは少し違いますが、使いこなせればとても便利です。※ここで紹介するのはWindowsの操作です。Macの場合は、[Ctrl]キーを[Option]キーに置き換えてください。

 

[Ctrl]キーを押しながら図形や文字などのオブジェクトをドラッグ&ドロップすると、対象のオブジェクトをコピーできます。図形をコピーしてから移動するのと比べ、1ステップ少ない操作ですみます。

Ctrlキーを押したドラッグ操作のイメージ

 

[Shift]キーを押しながらオブジェクトをドラッグすると、元の場所から水平あるいは垂直に移動できます。

Shiftキーを押したドラッグ操作のイメージ

 

[Ctrl]キーと[Shift]キーを組み合わせると、まっすぐ移動した状態でコピーを配置できます。オブジェクトをきっちりそろえるのは、ノイズを減らして内容に注目してもらうためにとても重要。ぜひ[Shift]キーを覚えて、ビシッとそろったスライドを作りましょう。

Shift + Ctrlを押したドラッグ操作のイメージ

書式をコピペする

もうひとつ、[Ctrl]キーと[Shift]キーを使ったおすすめのパワポ操作が、「書式コピペ」です。

 

例えば、下のような四角形があるとします。右の四角形を、左と同じ見た目にしたいとき、あなたはどんな操作をしますか。まず枠線を透明にして、塗りつぶしの色を青にして、書体をゴシック体にして、とひとつずつ変える方が多いのではないでしょうか。

書式コピペの解説1枚目

でも「書式コピペ」を覚えていれば、作業は一瞬です。左の四角形を選択したら、通常のコピペに[Shift]キーを加えた、[Ctrl] + [Shift] + [C]を押します。

 

次に右の四角形を選択し、[Ctrl] + [Shift] + [V]を押せば、左の四角形が持つ書式が右の四角形にも適用されます。※Macの場合は[Ctrl][Command]に置き換えてください。

書式コピペの解説2枚目

 

複数のオブジェクトを選択して一気にペーストすることもできるので、一度作った図の書式を後から変えたいときなどに重宝します。ぜひ覚えて使ってみてくださいね。

自分だけの道具箱を作ろう

ショートカットではありませんが、スライド作りを効率化するパワポの設定で便利なのが「クイックアクセスツールバー」です。

 

「上書き保存」や「元に戻す」などのアイコンが並ぶ、色付きの部分を「クイックアクセスツールバー」と呼びますが、実はこの領域には自分がよく使う機能を配置することができます。ツールバーの一番右に下向き三角形があるので、そこをクリックしてみてください。

パワポのカスタマイズ方法1枚目

「その他のコマンド」を押すと、さまざまな機能が用意されています。よく使う機能をここに入れておけば、パワポの利便性がぐんと高まります。

 

トヨマネおすすめの機能は、以下の通り。これを参考にして、自分だけの道具箱を作ってみてください。

パワポのカスタマイズ方法3枚目

 

パワポの作り方バナー

 

PROFILE 豊間根青地さん

パワポ芸人。1994年東京生まれ。飲料メーカーで通販事業のCRMや広告などを担当する傍ら、趣味のPowerPointで作成したスライドがTwitterで大きな反響を呼ぶ。アカウント(@toyomane)は1年間で5万人以上のフォロワーを集める。「くだらないけど、ためになる」をモットーに、スライド作成のノウハウや、あまり役立たないネタ画像などを各種SNSで発信中。

取材・文/出雲井亨 画像提供/PIXTA 資料提供/豊間根青地