パワーポイントでプレセンする女性

「伝わるパワポ資料」の作り方をパワポ芸人・トヨマネさんが解説する本連載。今回のテーマはデザインのテクニックについて。「そろえる」ことでムダな要素を減らす方法を紹介します。

位置をそろえる

資料の不要な要素(ノイズ)を減らし、内容に注目してもらうスライド作りのテクニックとして、今回は「そろえる」を紹介します。

 

私の好きな言葉に「神は細部に宿る」という言葉があります。人の心を動かすスライドは、細かい部分まで徹底的にこだわって作られているもの。

 

そしてそんな細かいこだわりがよく現れるのが、この「そろえる」というポイントです

 

まずは図形やテキストボックスの位置をそろえる方法を紹介します。要素がずれていると、そこが気になって(=ノイズになって)内容に意識が向かなくなります。

 

図形をそろえる前後の例

そろえるときは、「オブジェクトの配置」が便利です。そろえたい図形をすべて選択し、ホームタブから「配置」「配置(オブジェクトの位置)」と進むと、上ぞろえや左ぞろえなど、図形を整えるための選択肢が現れます。

 

図形をそろえる操作方法

ルールをそろえる

ルールもそろえましょう。自分でスライド作成におけるルールを決め、それを守るのが大切です。

 

例えば「タイトルの文字サイズは32ptにする」「左側にメリット、右側にデメリットを書く」「アイコンは白黒のシンプルなものを使う」といったルールです。

 

こういったルールがそろっていないと、見る者にとってはノイズになってしまいます。

アイコンの良い例と悪い例

もうひとつ、そろえることを意識してほしいルールが、フォントです。

 

特別な理由がない限り、ひとつのスライド内で使うフォントは1つに統一しましょう。具体的には、Windowsなら「游ゴシック」か「メイリオ」、Macなら「ヒラギノ角ゴシック」をおすすめします。

 

最後に、「桃太郎パワポ」のビフォア・アフターを紹介しましょう。上のスライドは、いろいろな要素をあえてそろえていないもの。下はそろえたスライドです。「そろえる」効果は、一目瞭然ですね。

 

BEFORE

そろっていないスライドの例

 

AFTER

きちんとそろったスライドの例

 

パワポの作り方バナー


PROFILE 豊間根青地さん

パワポ芸人。1994年東京生まれ。飲料メーカーで通販事業のCRMや広告などを担当する傍ら、趣味のPowerPointで作成したスライドがTwitterで大きな反響を呼ぶ。アカウント(@toyomane)は1年間で5万人以上のフォロワーを集める。「くだらないけど、ためになる」をモットーに、スライド作成のノウハウや、あまり役立たないネタ画像などを各種SNSで発信中。

取材・文/出雲井亨 画像/PIXTA 資料提供/豊間根青地