ちゃんと洗ってしまっておいたはずなのに…いつの間にか広がっている白いシャツの黄ばみ。思わず漂白剤に手が伸びてしまいますが、そもそも黄ばみを防ぐ方法ってあるのでしょうか?「黄ばんでからのお手入れより、防ぐ方がずっとラク」だと話すのは、洗濯王子の愛称で人気の洗濯家・中村祐一さん。黄ばみの原因と対策について教えてもらいました。

目次

黄ばみの原因は、洗濯で落としきれなかった汚れ

黄ばみの原因のほとんどは、洗濯物に残った汚れです。

 

例えば、衣替えのとき。久しぶりに取り出したシャツやブラウスを見てみると、襟元や脇などが黄ばんでいてびっくり!ちゃんと洗ってからしまったはずなのに…なんて経験ありませんか?

 

この黄ばみの正体こそが、繊維の表面や中に残っていた汚れです。洗い上がりは綺麗に見えていても、時間が経つとこの汚れが黄ばんでしまうのです。

 

黄ばみは、漂白剤で防げると思いがちですが、漂白剤は、場合によっては生地を傷めてしまうこともあります。

 

そもそも、洗う物に対して水が少なすぎたり、すすぎがたりなかったりすると、衣類の汚れがしっかり落ちません。

 

漂白剤は、最終手段と考え、まずは普段の洗濯を見直し、衣類と水と洗剤の量のバランスをとってしっかり汚れが落ちるようにしましょう。

黄ばみにアプローチする漂白剤は色柄物に使える酸素系を

とはいえ、漂白剤を使うケースも出てくると思います。

 

市販の家庭用漂白剤には、「塩素系」、「酸素系」、「還元系」の3種類がありますが、そのうち「塩素系」と「還元系」の2つは、色抜けや変色などトラブルを招きやすいため、使えるアイテムが限られます。

そのため、漂白剤の中でも扱いやすい「酸素系漂白剤」をまずはしっかり使いこなすことをおすすめします。

 

酸素系の漂白剤は、液体タイプと粉末タイプの2種類に分けられます。液体は過酸化水素が、粉末タイプは過炭酸ナトリウムが主成分になっています。

 

いずれも色柄物に使える漂白剤ですが、落としたい黄ばみやシミに効果をより発揮させたいとなると、粉末タイプがおすすめです。もちろん、白い衣類にも使えるので、ひとつあると安心でしょう。

 

粉末タイプは弱アルカリ性のため、ウールやシルクには使うことができません。そんなときに使えるのが、弱酸性の酸素系液体タイプです。

 

繊維を傷めにくく、ウールやシルクなどにも使えるメリットがあります。ただし、粉末タイプと比べると漂白力が劣ります。無理をすると繊維を痛めやすいので、ウールやシルクなどの漂白はクリーニング屋さんにお任せするのをおすすめします。

頑固な黄ばみは「40度のお湯でつけ置き漂白」を!

​衣類の量、水の量、洗剤量の3つの量に気をつけ、すすぎも最低2回できれば3回しっかりしてみたら、意外と洗濯だけですっきり落ちてしまうこともあります。まずは、きちんと洗濯をしてみて、落とせる汚れは落としてしまうことが大切です。

 

それでも落ちない黄ばみは、汗や皮脂などタンパク質の汚れが繊維にこびりついて、酸化してしまった状態が多いですね。

 

漂白剤は水温を上げると反応が良くなるので「40度のお湯でつけ置き漂白」をするとよいでしょう。

衣類がつかる水の量でつけ置き漂白をするのがポイント(提供:中村さん)

僕がよく行うのは、40度のお湯を張った桶に、酸素系粉末タイプの漂白剤、大さじ1〜2ほどを溶かして、つけ置きする方法です。時間は30分〜2時間ほどを目安にしてください。

衣類の黄ばみ予防には、日々の洗濯を見直すことも重要

そもそも普段の洗濯でしっかり汚れを落とすことができれば、衣類が黄ばむことは少ないはずです。だからこそ、黄ばんでからお手入れするのではなく、黄ばませないように日々の洗濯を見直すことも大切です。

 

汚れを残さない洗濯ができれば、黄ばみはもちろん、その他の洗濯に関するトラブルやお悩みの解決にもつながっていくでしょう。

 

漂白剤を使う際は、まずは酸素系の漂白剤を使いこなす。なるべく衣類を痛めないように漂白をするのがポイントです。

 

PROFILE 中村祐一

洗濯家・愛称「洗濯王子」。1984年、長野県伊那市生まれ。洗濯から考える「よりよい暮らし」の提案をはじめ、「衣」文化の革新にも積極的に取り組む。各種メディアにも多数出演。

取材・構成/大熊 智子