「抱っこをしていたら、急に子どもが熱性けいれんを起こして…」と話すのは、モデルの田中美保さん。上の子が熱性けいれんを発症し、1か月で4回にも及んだといいます。さらに、子育て以外にもつらいことが続き、人生最大の落ち込みを経験したとか。田中さんの身に何がおきたのでしょう。
産後に体重が落ちたのは、苦しい経験が重なっただけ
── 2021年に第2子を出産されたばかりですが、体調はいかがですか?
田中さん:よく周りから「体重、戻すの早かったね」と言われましたが、結果的にそうなっちゃったんです。本来はもっと緩やかに戻すつもりでしたが、つらいことがが重なって…。まず、下の子が生まれて2週間くらいの時に、上の子が約1か月の間に4回も熱性けいれんを起こしたんです。
── それは、とても心配でしたね。
田中さん:そもそも産後のメンタルが不安的な時に、大きなダメージが…。さらに、旦那が体調を崩したり。もう、ご飯も食べられなくなったし、今までの人生でいちばん落ち込みましたね。
もちろん子どもも可哀そうです。4回もけいれんを起こして、また次いつ熱が出るかわからない。その不安は今も抱えています。私が座薬を入れようとすると、子どもはイヤイヤします。でも、入れないとまたけいれんを起こしてしまうかもしれない。「これ入れたらラクになるよ」と、どうにかだましだましやっています。
そんな日々を過ごしていたら、一気に体重が落ちました。一時は母乳も出なくなっちゃって。今は辛うじて1日1回くらい頑張って飲ませていますが、ほぼほぼミルクです。
そんなこんなでやせちゃいましたが、今はだいぶベスト体重に戻ってはきたところです。子どもも、4回熱性けいれんを起こした後は、幸いにして落ち着いています。
子どもがけいれんする姿を見るのはつらい
── 想像するだけでもつらいですね。熱性けいれんについては、始めから知っていた症状ですか?
田中さん:友達の子どもでよく熱を出す子がいました。その子は熱性けいれんを起こしてはいませんが、言葉だけは聞いたことあって。「熱でけいれんが起きるのか」くらいの認識でした。それがまさか、自分の子どもにも起こるとは。
初めてけいれんを起こした時も、私が抱っこして、“ちょっとお熱高いから病院行こうか”って思っていたんです。すると、急にけいれんが起きてびっくりして!
今思えば、けいれんが起きている時間自体はそんなに長くなかったのかもしれません。それでも、唇とか震えていて。もう慌てて抱きかかえて、病院へ急いで連れて行きました。今思い出しても衝撃でした。
── 聞いているだけでも、胃が痛くなるような、不安でいっぱいになる感じがします。その時、旦那さんはいらしたんですか?
田中さん:たまたま家にいたんです。けいれんを起こした時は、いつも誰かがいてくれました。ただ、最近また上の子が熱を出したんです。そのときはたまたま私ひとり。すごく不安でしたね。
── 子どもは急に熱を出すことが多いですが、田中さんがお仕事で家を空けている時に、お子さんの具合が悪くなったことはありますか?
田中さん:まだないですね。でも、いつも最悪の事態を考えつつ行動はしています。つねに携帯は音ありにして。電話がくると、もう心臓が…。でも、全然違うことでかかってくることがほとんどなんですけど。
ただ、子どもの体調が気になりつつも、過剰に神経質になるのもどうなのかと。子どもにも負担がかかりますし、できるだけ、万全の体制を取りつつ見守っている感じです。
PROFILE 田中美保さん
1983年東京生まれ。小学生のときにスカウトされ、13歳で雑誌のモデルデビュー。『Seventeen』『non‐no』ほか、多数のファッション誌でレギュラーモデルを務め、現在に至るまで多くの雑誌の表紙を飾る。TV・ラジオ・CM出演、ファッションブランドとのコラボなどでも幅広く活躍中。12年12月、サッカー稲本潤一選手と結婚。19年に第1子を、21年に第2子を出産。
取材・文/松永怜 撮影/坂脇卓也
衣装クレジット/ワンピース1万7600円、ニットパンツ1万4300円/ともにHeRIN.CYE(バロックジャパンリミテッド) ピアス2万9700円/シャルロット ウーニング、シューズ5万8300円/ネブローニ(ともにフラッパーズ)