カリスマ的な人気を誇ったモデル時代を経て、現在は執筆業やプロデュース業など幅広く活躍している押切もえさん。私生活では、3歳長男、0歳長女の2児の母です。

 

今年7月に出産したばかりの押切さんに、今まさに奮闘&堪能中の二人目育児について伺いました。

睡眠確保のためにやっていること

38歳で一人目を産んだときもそうでしたが、高齢出産ということもあって産後の体力の回復はとても大切に考えています。

 

体の疲れは心にも影響しますから、毎日を豊かな気持ちで過ごすためにも、ちょっとでも疲れを感じたら休むのが大事だなって。

 

私の場合、とにかく睡眠さえしっかりとっていれば大丈夫なので、そこを優先して、夜は観たい映画があっても日中に取っておいて、夕方を過ぎたらカフェインの入っているものは飲まないようにするなどしています。

 

とはいえ、今はまだ夜も3~5時間おきに授乳をしています。朝5時半、やっと授乳が終わったというタイミングで上の子が起きてきて「ママ起きよう~お腹すいたぁ」と言うことも当然あります。だからやっぱり睡眠と体力面には気を配っていて。疲れがたまる前に「今日は早く寝よう」とか、その繰り返しですね。 

 

毎日の予定をめいっぱい入れないで余白を持たせておいて、疲れても、どこかで抜け出せるところを作っておくことも意識しています。

 

たとえば、土日はちょっとゆっくりできるようにするとか、1日の中で、息子が習い事をしている間の1時間ぐらい近くのカフェで本を読んだり、メールを一気に返したり。そういう時間も息抜きになっていますね。

産後すぐのトレーニングは美意識からじゃない

産後2か月を過ぎた頃からトレーニングも再開しました。

 

ずっと運動をサボっていると、自分の体の「いい状態」を忘れちゃうので、面倒でもジムに行くと、「あ、この姿勢だと呼吸がラクなんだな」とか、「この体の使い方だと疲れにくいんだな」という体の感覚を思い出します。日頃の姿勢や歩き方にも応用できるのも嬉しくて、また日を置かないで行くようにしようと思えるんです。

 

運動していると「産後なのに美意識が高い」とおっしゃってくれる人がいるんですけど、私の場合は美意識というよりも「健康意識」なんですよ。

 

美しくクビレを見せたいとかでもなく(笑)、自分の体のいい状態を知って、その状態で毎日を心地よく過ごしたいというだけなんです。

 

気分転換にもなるし、体を鍛えると気持ちも明るく前向きになる気がします。

「ママもう知らない」のNGワードを反省

産前からちょっとだけ心配していたのは、息子が赤ちゃんに嫉妬するかな、ということ。

 

出産前に息子が不安定になることが時々あったので、育児書をたくさん読みました。「感情的にならない子育て」とか、ほめ方や正しい𠮟り方の本なども。

 

その結果、今さらながらたくさんの学びが。例えば、私は息子の機嫌が悪くなった時、「ママ、もう知らな~い」と言うことがあったんですが、大間違いで。それよりも子どもの気持ちに寄り添うことが大切なんだと知りました。もともとイライラしたくない性格ですし、どんな時も子どもと仲良く過ごせたほうが、毎日がハッピーです(笑)。

 

実際、娘が産まれてすぐのころは、娘の世話をしていると「もうイヤだ、やめてぇ」と言うこともあったんです。

 

きっと息子なりに我慢していることがいっぱいあるんですよね。できるだけ息子にかまってあげるようにして、優しく受け容れて、とくに娘が寝ている間はたっぷりとふれあう時間をとるようにしています。朝起きたらギューッ、寝る前もギューッとハグして「大好き、大好き!」って伝えて。

 

妹のことは「かわいい、かわいい」と言って、本当に愛おしそうにしてくれるので、その姿を見ると幸せで胸がいっぱいになります。

 

これからまだまだ試行錯誤が続きそうな二人の育児ですが、眠りにつくときに「今日も最高だった!」と思える一日を送っていきたいです。

 

PROFILE 押切もえ

oshikirimoe

モデル・文筆家。高校1年のときにスカウトされ、ティーン誌の読者モデルに。女性誌『CanCam』の専属モデルを経て、TV、ラジオなど、幅広く活躍。2013年には小説家デビューし、文筆活動も行う。私生活では2016年に結婚。現在2児の母。

取材・構成/相川由美