お弁当や朝食、小腹が減った時のおやつ代わりなど手軽に食べられる“おにぎり”。日本人なら誰しも親しみのある家庭の味ですよね。9月に放送された『あさイチ』(NHK系)では、名店が作る極上おにぎりを特集していました。

美味しいおにぎりの秘訣は炊き方&握り方にあった!

そもそもおにぎりの基本的な作り方を知っていますか? ご飯の炊き方や握り方など、基礎からしっかりと学んだという人は少ないはず…。名店の工程を知れば、ほろり食感のおにぎりが家庭でも再現可能。一生ものの技として、覚えておく価値アリですよ。

 

門外不出のレシピを教えてくれたのは、おにぎり専門店「おにぎり 浅草 宿六」。昭和29年から続く老舗が、究極の「塩むすび」を教えてくれました。

 

まずはお米(7個分)を選ぶところから。おにぎりに適したお米は、粒が大きいもの。お米自体の粒感を味わうことができるので、食べ応えも抜群です。

 

次にお米450gを目分量ではなく、しっかりと計量しボウルへ移してください。続いて水を入れたら10秒ほど放置。お米自体の個性を活かすために、まずはぬかの香りをお米自体に吸収させます。

 

時間が経ったら5回ほど軽くかき混ぜ、ざるに移して水を捨てましょう。研ぐ必要はありません。米の厚みを均等に広げて15分ほど置いておき、お米についている水分を吸わせます。その後水520gが入ったボウルに30分ほど浸水。このときの水の量もしっかりと計量してくださいね。

ポイントは“お米を優しく扱うこと”

続いてお米を炊く工程へ。ここで使うのは家庭用の土鍋。お米が割れないように、水ごと優しく土鍋の中へ入れましょう。お米を水平にしてフタをしたら、強火で加熱。甘い香りが香ばしい香りに変化したときが、炊きあがりのサインです。火を止めて15分蒸らし、保温した炊飯器にお米を丁寧に移せば完成。この手間が名店の味につながります。

 

それではさっそく握っていきましょう。まな板の上に自分の手に収まる量のご飯を置き、指1~2本分の少量の水を手のひらに広げてください。まな板の上で1回だけ軽くキュッと三角形に整えたら、次は塩。だいたい指のはら3本分の量を手のひら全体に広げ、中の空気をふんわり保つように優しくお米を3回だけ握ります。

 

ほろりとした、エアリーなおにぎりを作る秘訣。最後に焼きのり(1枚の半分)の上半分に握ったお米を置き、下半分もかぶせて耳のように出た部分を左右を織り込めば、究極のおにぎりの完成です。片側ののりを立たせたままにすることで、パリパリとした食感も楽しめますよ。

リュウジさんが教えてくれた超簡単絶品「塩おむすび」

以前YouTubeで、料理研究家のリュウジさんも「塩おむすび」の簡単レシピを紹介。塩と一緒にあの調味料も加えることで、劇的に美味しくなるそう。

 

まず炊いたお米150gをラップを敷いたまな板の上に置き、塩適量をふりかけます。ここで登場するのが「味の素」適量。塩と同じくお米にふりかけたら、スプーンで軽くほぐしてください。

 

その後ラップの上からいつも通り三角形に握り、板のり(おにぎりのサイズに合わせてカットしたもの)を巻けば完成です。これなら忙しい朝でもササッと作れるので、お弁当にもおすすめ。あまったご飯を活用して、子どものおやつ代わりにするのもいいかもしれませんね。

 

具材がなくても炊き方・握り方次第で味に深みが出る“おにぎり”。おうち時間がたっぷりある今だからこそ、一度こだわって作ってみては?

文/内田裕子
参照/『あさイチ』公式サイト「塩むすび」https://www1.nhk.or.jp/asaichi/archive/210913/recipe_1.html
参照/料理研究家リュウジのバズレシピ「料理研究家がいつも食べている最高の塩おむすびの作り方」https://www.youtube.com/watch?v=RVKNh0TdlCM