おしゃれな自宅で勉強するスザンヌさん(本人のインスタグラムより)
自宅で勉強するスザンヌさん(本人のインスタグラムより。以下同)

バラエティ番組『クイズ! ヘキサゴンⅡ』の珍回答で、“おバカキャラ”の代表格となったスザンヌさん(34)。最近は、シングルマザーとして地元・熊本県で育児をしながら、タレント活動していましたがこの春から、母校の通信制に入学しました。

 

勉強を始めた理由と、育児や仕事との両立についてうかがいました。

息子と東京で暮らす選択肢はなかった

── スザンヌさんといえば、25歳で結婚、27歳で出産、28歳で離婚、熊本へUターンと慌ただしい20代後半でした。

 

スザンヌさん:

そうですね。ただ、離婚をしてからは、息子と東京で暮らすという選択肢はありませんでした。

 

自分が伸び伸びと生まれ育った熊本で、私の家族と一緒に育ってもらいたいと思ったので、迷いはありませんでした。

 

── タレント活動ができなくなる心配はありませんでしたか?

 

スザンヌさん:

その心配はありましたが、いざとなればパートや母が営む飲食店で働こうと思っていたので、地元で子どもを育てる気持ちを優先しました。

 

幸い、母や妹や幼馴染みが、自分の子どものようにかわいがってくれるので、故郷に戻って来てよかったなと思います。

スザンヌさんのインスタグラムには長男との楽しそうな写真がいっぱい(本人のインスタグラムより)
スザンヌさんのインスタグラムには長男との楽しそうな写真がいっぱい

地元に帰るのも選択肢のひとつ

── 都会の生活にこだわる必要はないのでしょうか?

 

スザンヌ:

特にシングルマザーの場合、子どもが小さいときは2人だけだと逃げ場がなくなります。

 

面倒をみてくれる家族や親戚がいるなら、田舎(故郷)に戻るのもひとつの選択肢だと思います。

 

── 熊本でのシングルマザー・ライフでよかったことはありますか?

 

スザンヌさん:

みなさん優しくしてくれて、何かと助けてくれました。自分がかわいそうな存在だとは思っていませんでしたけれど、それを意識させないように自然に接してくれました。

夫がいないと何事も決めやすい

スザンヌさん:

あと、子どもと2人だと何事もすぐに決めやすいですね。明日から旅行に行こうとか。

 

今はコロナで無理になりましたが、子どもにはいろいろな場所の風景を見せることができたのはよかったと思います。

海辺で長男と一緒のスザンヌさん(本人のインスタグラムより)
長男と海辺を歩くスザンヌさん

── そろそろ、小学2年生の息子さんから“彼氏をつくらないの?”と聞かれませんか?

 

スザンヌさん

聞かれました(笑)。彼氏がすぐにできる出会い系アプリを勧められて、どこで見つけてきたのかと思ったらYouTubeだと言うので驚きました。

 

離婚してから7、8年たちましたが、今のところ再婚も考えていません。

 

たとえいい人に出会っても、結婚という形にこだわらなくてもいいと思っています。

高校中退に心残りが……

── それだけ充実した生活を送っているのだと思いますが、この春から、母校(第一薬科大学付属高校)の通信制に入学したそうですね?

 

スザンヌさん:

現役のときは芸能活動が忙しくなって中退したのですが、心の隅に卒業したかったなという思いがあり……。

 

最近は、息子に“宿題しなさい”と言うようになって、自分は言える立場なのかなとも考えまして。

 

そんなとき、私がゲスト出演したテレビ番組で母校が紹介されたのを、当時の先生が見てくれていました。

 

すると、“まだ(当時の)単位が残っているので、

通信制で取得してみては”と提案していただき、チャレンジしてみることにしました。

この夏休みは、まさに羽を伸ばしたスザンヌさん(本人のインスタグラムより)
この夏休みは、まさに羽を伸ばしたスザンヌさん

── 2学期が始まっていかがですか?

 

スザンヌさん:

1学期の期末試験の結果がそろそろ出るのですが、ドキドキです。

 

家庭科や広告・マーケティングは大丈夫だと思いますが、世界史や日本史は初めましてという感じだったので、自信がありません(笑)。

記憶力は落ちたけど、要領がよくなり

── 授業は週に何回ありますか? 学業を並行することは大変ではないですか?

 

スザンヌさん: 

授業は週に1回、日曜日にまとめてオンラインで受けます。その授業のレポートを提出してテストで70点以上とれば、単位が取得できます。

 

でも、若いころに比べると記憶力は落ちていますね。復習に次ぐ復習をしないと覚えられなくて、記憶力がつくというDHA(ドコサヘキサエン酸)のサプリメントも飲んでいます(笑)。

 

その分、大人になったので“要領”はわかりますね。先生が強調しているから、ここはテストで出るだろうとか。

17歳、リアル高校生だったころのスザンヌさん(本人のインスタグラムより)
17歳、リアル高校生だったころのスザンヌさん

── ほかの生徒さんとは交流はあるのですか?

 

スザンヌさん:

オンラインでホームルームの時間もあるので、そのときにお話ししますよ。

 

娘さんが高校に入学すると同時に学び直すため、入学したママさんもいますし、高校生の年齢ですが普段は働いていて、通信制で勉強している子もいます。

 

年齢も職業もバラバラですが、卒業する目標は同じなので、励まし合いながら勉強しています。

何度も挫折しそうになったが

── 育児や家事との両立は難しくないですか?

 

スザンヌさん:

何度も挫折しそうになりましたよ。以前は子どもを寝かしてから、海外ドラマを観ることが至福の時間でしたが、一緒に寝て朝の4時、5時には起床。

 

午前中に家事も勉強もひと通り済ませることにしています。こんな生活は小学生以来で、かえって生活改善になりました。

自宅で勉強するスザンヌさん(本人のインスタグラムより)

── ママが勉強を始めることによって、子どもさんへの影響は?

 

スザンヌさん:

日曜の授業のときは、妹や幼馴染みに子どもの相手をしてもらうので、ほかの日に遊んであげます。

 

特に私は芸能人という職業柄、テレビではおしゃべりしたり、好きな洋服をデザインしたりと、息子にはただ楽しんでばかりだと思われているかもしれません。

 

だから、真剣に頑張っている姿を見せられるのはいいことだと思います。

 

先日も、息子がテレビをつけようとしたら私が勉強していたので、そのままにしてくれました。優しいところがあるなと思いましたね。

まだまだ甘えん坊だという長男とスザンヌさん(本人のインスタグラムより)
まだまだ甘えん坊だというスザンヌさんの長男

学び直しが子離れの一種になる

── 世のワーママやシングルマザーにも、勉強や学び直しはすすめられますか?

 

スザンヌさん:

おすすめできます!子どもの成長の節目で、一種の子離れになると思います。

 

私の場合、息子が小学生になり手がかからなくなったときに、少し寂しい思いをしたので、そんなときに最適だと思います。

 

学校の勉強ではなく、資格の勉強でもいいと思いますよ。仕事に直結して、転職のきっかけになるかもしれません。

 

そんな意識がある人同士が集まれば、情報交換もできますし、お互いを高め合うこともできると思います。

この夏は、釣りにも挑戦したスザンヌさんと長男(本人のインスタグラムより)
この夏は親子で釣りにも挑戦したスザンヌさん

 

卒業できれば、次は大学へ

── 今回の通信制で学んだことや、新たに興味を持ったことはありますか?

 

スザンヌさん:

人間の心理について興味をもちました。家庭科の授業で思春期の心の乱れについて習いましたが、息子が成長したときに応用できるかもしれないので、カウンセリングについても学びたいと思いましたね。

 

高校を卒業できれば、それが高じて大学も目指すかもしれません。

 

 

大学で心理学を取得したら、スザンヌさんの“おバカキャラ”は、完全に過去のものとなりそうです。

 

PROFILE スザンヌさん 

1986年熊本県生まれ。14歳のころスカウトされ芸能界へ。『クイズ!ヘキサゴンⅡ』で本格ブレイク。2011年に結婚、’14年に長男を出産。’15に離婚し、熊本に移住。現在は熊本県宣伝部長、シューズブランドのクリエイティブディレクター、YouTube「スザンヌ Channel」でも活躍中。