ビジネスの場では対面でのコミュニケーションだけでなく、電話のやり取りが必要な場合も。相手がクライアントであれば気を遣いますが、仕事仲間や同僚の時は気軽に喋れますよね。しかし中には、仲間うちの電話でもかしこまってしまう人がいるようです。

社員同士の電話でかしこまるのはNG!?

電話でのやり取りに関する悩みをつぶやいたのは新入社員のAさん。ある日、Aさんは仕事でわからない箇所があったので外出中だった上司に電話をかけました。

 

ひと言目に「お忙しいところすみません! お時間よろしいでしょうか?」と伝えたところ、「社員同士の会話でかしこまらなくていいから」という返答が。丁寧に対応したつもりのAさんは、上司の反応に驚きを隠せなかったそうです。

 

しばらくモヤモヤが晴れなかったため、ネット上に「社員同士の電話でかしこまる必要はないと思いますか?」とコメント。“かしこまりすぎ”問題はAさん以外の人も経験しているようで、「私も先輩に『まどろっこしいから普通に話して』と注意された」などの声が。かしこまった対応は、相手に“会話しづらい印象”を与えるのかもしれません。

でも気遣いは必要なのでは?

電話での受け答えは丁寧な対応を心がけたいものですが、かしこまりすぎてしまうと受け手側はストレスを感じる場合も。たとえば「会話はテンポが大事なので、余計な言葉はなるべく省いて欲しい。結論を早く聞きたいのに、前置きが長いとイラっとする」といった主張も見られました。

 

一方、相手が上司ではなく同僚の場合は、気軽に会話する人が目立ちます。声を見ていくと、「目上の人以外は用件だけを伝えるようにしてる」「付き合いが長い相手なら、普通に喋っても問題ない」などの意見も。近い距離感の仲間であれば、かしこまらないパターンが多いようですね。

 

とはいえ、同僚は仕事上の関係なので、気遣いが必要ないわけではありません。それでは、“かしこまりすぎない”ためにはとう対処すればいいのでしょうか?

 

アドバイスとして「周りの社員を見て、どれくらいの丁寧さで話しているかチェック。真似をしていけば、自然と“やりすぎない程度”に会話できる」などの意見があがっていました。

電話よりもメール&チャット派の方が多い!?

電話対応に関するお悩みをピックアップしましたが、そもそも仕事中に電話を使う人はどのくらいいるのでしょうか。

 

株式会社NEXERが展開する「日本トレンドリサーチ」は、以前“「社内連絡」に関するアンケート調査”を実施しています。

 

男女400人に“社内連絡をする時にどのような方法を使うか?”とたずねたところ、最も多かったのは全体で57.3%の「メール・チャット」。次に「電話(34.8%)」がランクインしました。

 

メール&チャット派は多数派のようですが、“電話連絡の方がいいこともあると思う?”と聞いた場合は「思う」が85.8%。同調査の説明いわく、“緊急を要する時は電話を使った方がいいのかもしれない”とのことでした。

 

不満を抱かれる可能性もある“かしこまりすぎる”行為。丁寧な対応がNGなのではなく、相手に合ったやり取りを意識することが大切なのかもしれませんね。

文/牧野聡子
参照/日本トレンドリサーチ「社内連絡に関する調査」https://trend-research.jp/8557/(運営元:株式会社NEXER https://www.nexer.co.jp)