以前放送された『おはよう日本』(NHK)では、“干物”について特集。魚に詳しい“ウエカツ”こと上田勝彦さんが出演し、“おいしい干物の見分け方”や“干物の下処理方法”などを教えてくれました。

黄ばんでいる干物に要注意!?

まずは“おいしい干物の見分け方”をチェック。上田さんによると、“肉に透明感があってつやがあるものや、血や水分が出ていないもの”がおすすめとのことでした。また表面が黄ばんでいる干物は“脂が酸化した証拠”なので、スーパーなどで購入する際は“色”にも注目してみましょう。

 

良い状態の干物が手に入ったところで、今度は“下処理の仕方”を紹介。面倒に感じる人も多いかもしれませんが、上田さん流のやり方は超簡単です。最初に流水でさっと洗い流したら、キッチンペーパーなどで水分と表面の汚れをしっかり拭き取るだけ。表面についた酸化物や雑菌を取り除くことで、おいしさが格段にアップします。

 

ちなみに“冷凍した干物”は酸化した脂が取れにくいため、熱めのお湯で表面が柔らかくなるまで洗い流してくださいね。

干物の活用レシピ!

下処理を終えた干物は“お吸い物”でいただくのがおすすめだそう。上田さんは、簡単にできる「干物のお吸い物」レシピも伝授していました。

 

まずはアジの干物をキッチンバサミで食べやすい大きさにカット。この時、尻尾の近くにあるぜいごや腹骨、ヒレを切り落とすのがポイントです。続いて鍋に水とアラを入れてだしを取り、沸騰したら“あく”とアラを順番に取り出しましょう。

 

干物の身を投入したら、沸騰させない程度の火加減で加熱。他の具材として、細切りにしたにんじんと手でちぎった小松菜各適量も加えます。あとは塩・昆布・薄口しょうゆ各適量で味を調えれば、あっという間に完成。

 

同レシピを実食したリポーターは、「おいしい~! どうしても魚のアラが入ると脂っぽさ、魚臭さが出てしまうんですけど、全くそんなことないですね。身がふっくらするし魚自体に味がしっかりついているから、そのまま干物の味がしてお吸い物はあっさりなんですよ。なんともバランスがいい」と絶賛していました。

干物のおいしい焼き方は?

お吸い物の味を引き上げる“干物”ですが、もちろんシンプルに焼いて食べる人も多いはず。

 

「さいき海の市場」の公式サイトでは「干物のおいしい焼き方」を公開。開き干し・丸干し・みりん干しといった“干物の種類”によって、焼き方が違ってくるようです。

 

例えば開き干しを家庭用グリル(上下)で焼く場合、身と皮の焼き時間は8:2くらいが目安。両面グリルは身と皮が一緒に焼けてしまうので、上火だけに設定したりアルミホイルを敷いて上手く調整してみてください。

 

また丸干しはグリルではなく、フライパンを使うのがおすすめ。温めたフライパンに丸干しを入れて、1~3分程度炒めるとおいしく食べられますよ。

 

同サイトによると、みりん干しも丸干しと同様にフライパンを使った方がいいそう。温めたフライパン(約220~250℃)で身の方から焼いていき、身と皮を9:1の時間配分で焼けばバッチリです。

 

今回紹介した方法を取り入れて、いつもの干物をワンランクアップさせてみては?

文/牧野聡子
参照/『おはよう日本』公式サイト「干物のおいしさ ひと手間でUP! ウエカツ流魚の学校」https://www.nhk.or.jp/shutoken/ohayo/20210518c.html
「さいき海の市場」公式サイト「干物の美味しい焼き方」https://uminoichiba.jp/knowhow/