「それが当たり前」から「自分たちには何が適しているのか」を考えてみる
世間一般の常識で、あって当たり前とされているものってたくさんありますよね。結婚したら家を買って当たり前という価値観だったりとか、妻の家事負担が大きくて当たり前という考え方など。
本当にそうでしょうか?
これまでそうだったから、という理由なのだとしたら、一度「自分たちにとっては何が適しているのか」を見直してみた方がいいですよね。
自分たちの生活スタイルなら賃貸の方がいいと思うからそちらを選択したり、夫が在宅ワークで妻が通勤往復2時間かけているなら家事の負担度合いを考え直した方がうまく回るのでは?など自分達に合った方法を検討するなど…。
それって本当に必要?という視点はいつでも持っておくといいです。みんなしているからといって自分たちにとってもそれがベストとは限りません。
また、基本的に、ものは持つことでメンテナンスや掃除の手間と時間が発生します。
便利な家電を持つと時間が節約できる場合もありますが、あまり使っていないのであれば、その利便性の享受具合と、メンテナンスの手間・時間を天秤にかけてみて、手放した方が楽に生活が回っていくようなら手放すといいでしょう。
世間では必要だとされているものでも、我が家にとって必要かどうかは別です。必要なものを精査することには、「必要ないと判断すれば、無駄な出費を防げる」「メンテナンスの手間と時間が手放せて、空間が手に入る」などのメリットがあります。
1ヶ月、「なし生活」の実験期間を設けてみよう
「それっている?」と問いかけてみて、なくてもいけそうだと思うものがあれば、いきなり手放すのではなく、いったん「なし生活」をしてみましょう。
期間は任意の長さでいいのですが、例えば1か月と区切ってみると踏ん切りがつきやすいと思います。
その期間、炊飯器であれば、シンク下などにしまっておき、炊飯器なしで過ごしてみるんです。
なければないで案外、土鍋でご飯を炊けることに気づいたり、土鍋ならではのおこげがおいしいことに気づいたり。炊飯マグで簡単に短時間でご飯が炊けることに気づいたり。出しっ放しの家電がひとつ減ることで、グッと掃除がしやすくなることに気づいたり。
逆に、やっぱり我が家の生活スタイルだと決まった時間にご飯が炊けるタイマー機能が必須だと感じるかもしれません。その場合は炊飯器を元に戻します。なくてもいけると感じたら、そのまま手放します。
こうして、定数ゼロのものが増えていくと、空間にどんどんゆとりができてきます。今よりもコンパクトな家への引っ越しを控えたタイミングなど、あと一歩ぐっと物量を減らしたい場面でぜひ試してみてください。
文・イラスト/おふみ 構成/阿部祐子