4月、新生活がスタートする時期ですね。新しい職場に勤めたり、新人を迎えたりと忙しい人も多いと思います。子どもの進学や進級でバタバタしている人もいるのかも。リアルの生活が変化するタイミングで、SNSの使い方も見直してみませんか。
これまでは現実の社会とネットの世界は別のものとされていましたが、両者の距離は確実に近づいています。個人アカウントを公開することに抵抗のある人もいるかもしれませんが、双方同意の上で交換するならコミュニケーションも円滑になるし便利なツールですよね。今回は、社会人として恥ずかしくないSNSの使い方をお伝えします。
LINEのプロフィールは本名に
家族や親しい友人と使うことが多かったLINEですが、最近はビジネスにも活用されています。通話やグループチャットでの打ち合わせ、トークで資料を送り合うなど、とても便利ですね。
その際に気になるのが、プロフィール。「Momo」などのわかりにくい名前にしていませんか?LINEは電話番号やIDでの検索はできますが、名前での検索はできません。LINEを交換している相手には、むしろ名前がわかった方がありがたい話。思いきって本名を記載してみては。
知り合い以外に名前を見られるケースは、「知り合いかも」へ表示された場合と、タイムラインとディスカバーへのコメントです。その際はプロフィール画面も見られることになるため、名前より注意が必要かも。
でもLINEを使っていること自体を周囲に隠したい理由がなければ、気にしすぎることはありません。プライバシーが気になる人は、名前を平仮名やカタカナにしたり、顔がわからないようなプロフィール画像を設定したり、コメントをしないようにするといいですね。
プロフィール画像については、注意ポイントがもうひとつ。好きな芸能人やわが子の写真にしている人もいますよね。でも芸能人の写真の利用は、肖像権や著作権に違反することがあります。その芸能人によって許可されている画像だとしても、「この人は権利関係に無頓着なのかな」と思われてしまうリスクが。
トークの送信時間も配慮しましょう。在宅ワークも増え、いつでも仕事ができる状況ではありますが、定時以外はオフタイム。
緊急時以外は、早朝や夜間の連絡は控えましょう。どうしても急ぐときにはひと言謝ってから送るといいですね。決して「既読になったのに返信が来ないのはどうして」などと、連続して送らないようにしましょう。
Instagramは複数アカウント所持がおすすめ
Instagramの人気が上昇するにつれ、まめに連絡を取る相手とはInstagramでメッセージをやり取りする人が増えています。写真や動画、ストーリーも、かつてほど「映え」を気にせず、気軽に日常を投稿するように。つまり、Instagramで繋がると、相手にこれまでの生活や趣味、友人関係などが知られてしまうということ。
思いがけずリアルな知人と繋がることもあるかもしれないので、対策をしておくと安心です。
Instagramは複数アカウントが作れるので、過去のアカウントは非公開にして、新しいアカウントを作成しておきましょう。アカウントの作り方は、アプリで右下にあるプロフィール画像を長押しし、「アカウントを追加」を選択して指示に従って進めるだけ。
非公開にするには、「設定」の「プライバシー設定」を開き、「非公開アカウント」をオンにします。そこまでしなくてもいい、という人は過去の投稿をアーカイブに入れて隠してしまいましょう。投稿のメニューボタンで「アーカイブする」を選ぶと、プロフィールのメニューにある「アーカイブ」で見られるようになります。
Facebookは過去の投稿を隠したい
「若者のFacebook離れ」と言われるように、若い世代にあまり使われなくなったFacebookですが、50代男性を中心とした人達にはビジネスツールとして使われています。そのため、職場の人から「Facebookで友達に」とリクエストされることもあるでしょう。
Facebookは実名のアカウントしか持てないため、複数アカウントと切り分けて使うことができません。そして学生時代に登録した人は、友人との思い出の写真がたくさんタグ付けされているでしょう。友達になると見られてしまうことになり、気恥ずかしさもありますよね。
職場の人と繋がりたくない場合は、「私はFacebookが苦手であまり使っていない」と言ってかわす方法もあります。友達にならなくてもメッセージ機能は使えるので、グループチャットなどには参加できます。
繋がるしかないケースでは、「制限」リストに入れる方法があります。「制限」リストに入れると、「友達」のつながりを保ったまま、「公開」の投稿だけを見せることができます。見られたくない投稿はすべて「友達」の限定公開に変更しておけばOK。「制限」リストに入れるには、いったん「友達リクエスト」を承認して友達になり、すぐに相手のタイムラインで「友達」ボタンをタップ、「友達リストを編集」から「制限」をタップします。相手に気づかれずに、適度な距離を置けますよ。
Twitterは学歴が炎上要因になることも
Twitterで注意したいことは、「炎上」です。以前からTwitterを使っている人なら気づいていると思いますが、最近では何が炎上するのかわからないと言っていいほど、様々な要因で炎上します。社会に不安が渦巻いていることで、炎上しやすい状況になっているのだと思います。
そこで、Twitterでは言葉や文章に気を付けてツイートすることが大切です。誹謗中傷や暴言はもちろん、政治や宗教などデリケートなテーマ、差別に繋がる発言などを避けます。ツイートはせずに情報取得ツールとして使ったり、アカウントを非公開にしたりといった対策も有効です。
炎上が加速する要因として、高学歴や大企業など、人がうらやむ経歴を持っていることも挙げられます。そこで、プロフィールにはできるだけ個人情報を書かないこともおすすめです。
SNSで目立って得する人はごく一部
各SNSについて注意点を挙げましたが、ほとんどの人が複数のSNSを使っている今、2つ以上のSNSで繋がることも珍しくありません。「Twitterで悪口ばかり言っているけど、Instagramでは"盛り"過ぎ」など、あまりギャップがあると、知り合った人達に良い印象を持たれなくなります。
SNSで失敗しないコツは、「出過ぎない」こと。投稿するか迷ったら、いったん下書きに入れて考えてもいいですね。おとなしくしていて損することは、ほとんどありません。社会人として若い世代のお手本になるように振る舞いたいですね。
文/鈴木朋子