芸の合間に“温かな絆”を見る
今回私が驚いたのが、てんた会囃子連の皆様が、演奏も踊りも何でもこなせるオールラウンドプレイヤーだった所です。てっきり個々に「あなた太鼓、私篠笛」と役割分担が決まっていると思っていましたが、皆様楽器を一通り使いこなし、踊りも何通りも習得している様でした。そしてどれもレベルの高いパフォーマンスというのが素晴らしいです!聞けば冬季の一時期を除いて通年、毎週皆様でお稽古をされているそうです。 そして私の目を釘付けにしたのが、子役のお二人。どう見ても私の息子より年下(未就学児)に見えたお坊ちゃんとお嬢さんですが、二人共かなり芸達者!会長さんに仕込みについて質問したところ、「おむつの取れた頃から稽古を付けています。」とのお答えが!ということは、相当の下積み稽古を経てあの芸を習得したのか!と思わず頭が下がりました。 でも、この子役のお二人、面を外すと素顔は年相応の可愛らしいお子さん達で、特にお坊ちゃんが実演の合間にお母さんにまとわりついて甘えていて、面を付けた時の芸達者な舞姿と、素顔の可愛らしさのギャップに私はハートを鷲掴みされてしまいました(笑)。 また、会員の皆様のチームワークも素晴らしい!ご家族で参加されている会員の方が多い様で、仲間・家族で協力し合い、伝統を紡いでいく素晴らしさ、芸への真摯な姿勢など、温かくも清々しい皆様の姿に感銘を受けました。 今回初めてお囃子体験をさせて頂いた息子は、体験後のアンケート用紙に「おどりがたのしかったです。またきたいです」と、自分の踊っている絵まで描いて提出していました(笑)。息子曰く「お囃子は難しかったけど、踊りは楽しかった」のだそうです。(むむ、彼はあまり音楽の才能が無いのかもしれない…) 「毎年八王子祭りの山車で演奏しているそうだから、今度また、色々教えてくれた皆さんに会いにいこうか」と私が言うと「うん、行く行く!」とニコニコ頷きました。 息子が地元の伝統芸能に触れて喜んでくれたので、親としては結構嬉しかったです。古き良き日本の伝統が廃れそうな現代だからこそ、子供が故郷の伝統芸能に触れておくのは大事なことだと思うのです(かくいう私も、子供時代は郷里の祭りに必ず参加していました)。この経験を大人になってからも素敵な思い出として、大事に心に残しておいてくれたら幸せですね。 そして今年の夏に地元の八王子祭りで、てんた会囃子連の皆様の粋なパフォーマンスを観るのを、親子で今から楽しみにしています。
※写真左より「天狐(神の使い)」、中央「踊りに使う面の数々」、右「慶事に欠かせない獅子頭」
なお、てんた会囃子連では公式サイト等は現在公開していないそうですが、祭事等への出演予定や、結婚式等イベントの演出依頼については下記のE-mailアドレスへお問い合わせくださいとの事です。 E-mail:howaitoro-hitoro@ezweb.ne.jp (会長直通の連絡先になります)
CHANTOママライター/トヤマチエコ