化粧水でスキンケア

毛穴の開きや詰まりを解消するために、必要不可欠なのが正しいスキンケア。皮膚科専門医で『毛穴道 もう一生悩まない。』(講談社刊)の監修も行う亀山孝一郎先生に、毛穴ケアに最適なスキンケア術を聞きました。

クレンジングと洗顔はソフトタッチが基本

毛穴が開いていたり、角栓が詰まっていたりすると、必要以上にその部分を洗ったり、触ったりしてしまいがち。しかし、このスキンケア方法は間違いだと亀山先生は話します。

 

「毛穴の開きや詰まりは、皮脂が原因となっていることがほとんどです。この場合、常に弱い炎症が起きている状態なので、強くこすったり押したりしてはいけません。スキンケアは、そっと優しいタッチでお手入れしてあげるのが正解です」

正しいクレンジング方法

クレンジング選びも慎重に

「肌に負担をかけずにメイクを落とせるクリームタイプやジェルタイプがおすすめです。製品の成分をよくチェックして選ぶといいと思います」

顔全体にやさしく乗せる

「指の腹を使って顔全体にクレンジング剤をなじませましょう。やさしく手を動かし、4060かけてメイクを浮かせてください」

やさしくすすぐ

「肌をこすらず、ぬるま湯ですすぎます。この後の洗顔で落とせるので全部すすぎ落とすより、7〜8割くらいの感覚で構いません

正しい洗顔方法

泡だてはしっかりと

洗顔料はぬるま湯でよく泡立てておきましょう。洗顔料を選ぶときは、潤いを損なわないけれど、しっかりと汚れを落とせるタイプがおすすめです」 

泡を肌に馴染ませて洗う

「肌になじませるように、たっぷりの泡を乗せていきます。小鼻の周りや眉などは、指の腹を使ってやさしく洗ってください」

すすぎもタオルもやさしくタッチ

ぬるま湯を肌全体に何度かかけ、やさしくタッチするようにこすらずすすいだら、肌を抑えるようにタオルで水気を押さえます。顔が赤くなっていたら、無意識に強く洗ってしまっていた証なのでご注意を」

ビタミンCが配合された化粧水や美容液を選ぶ    

毛穴のトラブルは、前回の記事皮膚科医が語る毛穴の汚れ&開きの原因「えっそれ!?」でも紹介した3タイプに分類されます。つまり、過剰な皮脂が原因で起こる詰まり毛穴とすり鉢毛穴、加齢や細胞の劣化によるたるみの3つです。実はこのどんなタイプの毛穴でも、効果を示す成分があると亀山先生。

 

「万能なのがビタミンCです。皮脂分泌抑制作用から毛穴の引き締め作用、抗炎症作用、代謝促進作用まであるので、どんな毛穴にも効果を示してくれるんです。だから、スキンケアに使う化粧水や美容液には、ビタミンCが高濃度で配合されているものを選ぶといいでしょう」

 

さらにビタミンAB群を一緒に取り入れることで、効果をさらに発揮するそう。

 

「ビタミンAには毛穴詰まりを抑える作用やアンチエイジング作用があり、補酵素と呼ばれるビタミンB群は肌の活動をサポートする働きがあります。さらにどちらとも、皮脂分泌抑制作用、抗炎症作用、代謝促進作用も併せて持っているので、3つのビタミンを取り入れることで相乗効果が期待できます」

 

ビタミンが配合された化粧水や美容液を塗るだけでなく、時間がない人はサプリメントで取るのもひとつの手だそう。さらに亀山先生の研究では、カフェインが毛穴に効果的に働くことが判明したとか。

 

「代謝を促進して活性酸素を除去し、皮脂分泌を抑制する効果があるので、カフェインを摂取するのもおすすめです。ブラックコーヒーを1日に12杯程度取ると効果が期待できますよ。私も実践しています!」

 

 

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PROFILE 亀山孝一郎先生

亀山孝一郎先生
皮膚科専門医。医学博士。青山ヒフ科クリニック院長。1980年北里大学医学部卒業後、米国立保健衛生研究所にて、メラニンの生成について最新研究に没頭する。1999 年に青山ヒフ科クリニックを開業。ビタミンC、ニキビ・毛穴研究のパイオニアとしても知られている。2020年5月に、監修を務める『毛穴道 もう一生悩まない。』(講談社)を刊行。

取材/船橋麻貴 イラスト/pum