面倒な仕事はつい後回しにしがち。気が進まない業務を担当すると、モチベーションがなかなか上がらないですよね。そんな時に役立つテクニックが「テンプテーション・バンドリング」です。実施のメリットと具体的な方法をチェックしていきましょう。

“楽しいこと”は目標達成後ではなく仕事中に!

そもそも「テンプテーション・バンドリング」とは、気が進まない行為と娯楽をセットにして、モチベーションアップを狙う方法。普通であれば、“楽しいこと”はタスク達成まで我慢してしまいそうですが、同テクニックはタスク実施中に“楽しいこと”をおこないます。

 

たとえば「事務作業をする時に好きな音楽を聴く」「大切な打ち合わせをお気に入りのカフェでおこなう」などのアクションは、テンプテーション・バンドリングに沿った行動。仕事の中にモチベーションが上がる要素を加えることで、より活動的になるそうです。

 

この方法は気軽に実施できる反面、“拘束力が低い”という弱点も。“楽しいこと”の方に意識が集中する場合もあるので、意思の強さが必要でもあります。

意思の弱さを克服するのは習慣化!

実践者からは、取り組む前の準備として「まず仕事中にできる楽しいことと面倒な作業を書き出す。後はタスクごとに組み合わせれば、簡単にプランを立てられます」との声が。いきなり実施するのではなく、まず仕事中におこないたい“楽しい行為”をリストアップしてみてください。

 

他には“習慣化する”ことも欠かせないポイント。毎日テンプテーション・バンドリングをくり返すことで、気が進まなかった作業のハードルが下がっていきます。気軽に行動できるため、「先延ばしにする」「仕事を溜める」といった行動の防止にも効果的。仕事を溜める癖がある人は、ぜひ同テクニックを取り入れてみてはいかが?

先延ばし解消に役立つ強力メソッド!?

仕事の悪い習慣“先延ばし”を解消できる「テンプテーション・バンドリング」。1つのワザを活用するだけでも十分ですが、他のメソッドも実践すればより大きな効果を期待できます。そこでここからは、先延ばし癖を改善する「if-then プランニング」をご紹介しましょう。

 

「if-then プランニング」とは、習慣化したいことを「もし~したら~する」という型に当てはめる方法です。「朝起きたら顔を洗う」「仕事が煮詰まったら休憩する」というように、条件(いつ、どこで、どんな時)と行動を組み合わせてください。条件づけをすることで、「面倒だな」「後回しにしよう」と考える前に行動できます。

 

たとえば「後回しにしがちな仕事を頼まれたら、すぐに取り組む」と設定するだけで、簡単に先延ばしを防げる状態に。しかしテンプテーション・バンドリングと同様に拘束力が低いため、習慣化するまで続けることもとても大切です。

 

仕事の生産性を上げるために役立つビジネスメソッド。「やる気が出ない」「効率が悪い」という問題に直面した時は、今回紹介したテクニックをフル活用してみて。

文/河井奈津