会話の際は、思いやりの気持ちを持って接することが大切ですよね。しかし時には“トゲのある言い方”になり、相手を傷つけてしまう場合も。そんな時は「NVC」というコミュニケーション方法を活用するのがおすすめです。

評価を伝えるのはNG!?

「NVC」とは“Nonviolent Communication(非暴力コミュニケーション)”の略で、評価や決めつけをせず、事実だけ伝えるというテクニック。たとえば「あの人は仕事ができる」と言うのではなく、「あの人は営業利益を○○%もアップさせた」と具体的な事実を並べるのが「NVC」です。

 

「NVC」を実行する際に必要なポイントは「観察、感情、ニーズ、リクエスト」の4つ。まず「観察」は“状況を見極める”ことで、事実を把握するステップになります。言葉の中に評価を入れるのはNGなので、しっかりと観察して事実だけを抽出するようにしましょう。

 

2つ目の「感情」でおこなうのは、“自分の正直な気持ちを確認する”こと。「嬉しい」「悲しい」といったリアルな感情を把握し、相手に伝えることが重要です。ただし「~だと思う」「~と感じる」という言い方は「意見」になってしまうため、この場合は不適的。意見や評価を含まない「感情」に注目してみてください。

 

人のせいにしないコツは理由を見つけること?

「観察」と「感情」を確認したところで、次に必要なステップが「ニーズ」。ニーズでは、“なぜその感情が生まれたのか?”と理由を探っていきます。たとえば予定が中止になった時に「楽しみにしてたからガッカリ」と思ったとすれば、「楽しみにしてた」という点がニーズに当てはまる部分。この時良くないのは、ニーズの対象を“約束を破った相手”にすることです。人のせいにしないことで、相手を傷つけずに自分の気持ちを伝えることが可能になりますよ。

 

ここまでの「観察」~「ニーズ」によってわかった気持ちを相手に“リクエスト(伝える)”します。この時「~してほしい」という表現を使うのは問題ありませんが、「~しないでほしい」という言い方は控えましょう。理由は、「してほしい」ことが明確に把握できないためです。