ふとスマホのアルバムを見返して「自分と子どもの写真がない!」と気づいたママ。夫にお願いし続けて子どもとの何気ない写真を撮ってもらえるようになったという漫画「母と子の写真の話」を先日ご紹介しました。

 

作者のえぴたふさんは、旦那さんに写真を撮ってもらうようになって気付いたことがいくつもあったのだそう。

 

まず、親子の日常の自然な写真は子ども単体の写真やかしこまった記念写真に比べ、生活感やその場の雰囲気が伝わりやすいということ。子どもが成長したときにも「自分はこんなふうに育ててもらったんだな」と伝わりやすくなると感じたそうです。

 

「私は若い両親に抱っこされた幼い自分の写真を見てそんな感慨に浸りましたし、将来自分の子どもが写真を見てそんなふうに思ってくれたら、こんなに嬉しいことはないですね。また、新生児期に子どもと撮ってもらった何気ないツーショットは、今見返しても当時の気持ちを思い出して胸が熱くなってしまいますし、この先育児で悩んだときにも、昔の写真を見返して子どもへの気持ちを考えるきっかけになる気がします」


そして、さらに意外だったことが…。そのエピソードを今回はえぴたふさんに新しく漫画に描いていただきました。

「母と子の写真の話・その後」

「母と子の写真の話」後編1p
「母と子の写真の話」後編2p

ママ・パパの親が孫の写真が嬉しいのは言うまでもありませんが、子育てをしている子どもの姿を見るのもきっと新鮮な喜びや感動があるのでしょう。孫だけの写真だけでなく親子の写真を見せるのも、親孝行のひとつになるのかもしれません。

 

実は、えぴたふさんのお母さんも、えぴたふさんを子育てしていた時にお父さんが母子の写真を撮ってくれず寂しい思いをしていたのだそう。

 

「母はそのことを何度も話しているのですが、一番印象に残っているのは、結婚式のムービーを作るために私の幼少期の写真を探してアルバムを見ていたときです。母が”お父さんが全然写真撮ってくれなくて、私とあんたの写真ほとんどないんだよね。あなたは子供産まれたらちゃんと撮ってもらいなね”と強い口調で言っていたのをよく覚えています」

 

お母さんがえぴたふさんに「ツーショットが見たいんだけど」と言うのには、お母さん自身の経験から娘には同じ思いをさせたくないという気持ちもこめられているのかもしれませんね。

 

ママと子ども、パパと子どもの日々の何気ない一瞬は、いつも見る風景だからとつい考えてしまいがち。でもそんな日常こそ、私たち親だけでなく、大きくなった子どもや私たちの両親にとっても大事な意味を持つものになるのでしょう。記念日も、そうでない日もたくさん写真を撮ってかけがえのない1日1日を記録していきたいですね。

 

えぴたふさん (Twitter @epi_taphe

 

Instagram@epi.taphe)

取材・文/阿部祐子