2021年、コロナ禍で二度目の春がやってきます。北陽の虻川美穂子さんの息子さんは、この春、小学校に入学予定。環境の変化に、虻川さん自身、大きな不安を抱えているそう。

 

新生活が始まったら、小学校やほかの子どもの保護者とはどのように関わればいいのでしょうか。保護者自身が悩みを抱えたら、誰にどの程度相談すれば?モンスターペアレントと思われる境界線は?

 

公立小学校での校長経験もある東京未来大学特任教授の長谷川かほるさんに、新一年生保護者のリアルなお悩みを相談しました。

担任の先生への連絡帳…どう書けばいい?

虻川さん:
毎日、担任の先生と話ができる保育園とは違い、小学校に入ると担任の先生と接する機会が少ないですよね。もし担任の先生に相談したいことが出てきたら、どのように連絡をとればいいのでしょうか?

 

長谷川さん:
最初は連絡帳がいいですね。まず、「○○の母(父)です。いつも大変お世話になっています。毎日、元気に学校に行ってくれて安心しています」といったあいさつ文で始めましょう。文字だけのやりとりは冷たく映りがちで、単刀直入に相談事を書くと先生も身構えてしまいます。

 

そのうえで、「こういうことで悩んでいます。お忙しいと思いますが、お話しするお時間をいただけますか」とアポイントメントを取って。連絡帳での長文の相談を誤解なく交わすのはお互いに難しいので、対面で相談したほうがいいからです。対面だと相談の温度感がわかり、適切な回答も返ってきやすいでしょう。

 

虻川さん:
相談して、モンスターペアレントだと思われないかが心配です。相談する内容や頻度はどの程度にすればいいんでしょうか?

 

長谷川さん:
自分の子どもの利益だけを考えて相談するのでなければ、大丈夫ですよ。基本的に、気になったことは何でも相談していいと思います。相談の頻度も、1週間に1回ぐらいなら大丈夫だと思います。先生も一日大変多忙ですのでそのあたりの理解も保護者として持っていてもらいたいと思います。

 

運動会の徒競走で僅差で2位になった子の保護者から「うちの子が1位でした!」と報告されることも、学芸会の合唱でピアノ担当になれなかった子の保護者から「ずっと練習してきたのに納得できません」と連絡が来ることも、時にはありました。

 

お子さんが小学校に上がるのが初めてなら、いろいろなことが気にかかるものです。仕事をしていて、何かあってもすぐに小学校に行ったりタイムリーに相談したりできないと、余計に心配事は増えますよね。

 

担任と保護者は、ともに子どもを育てる同士。敵対したり、怖がったりするのではなく、子どもを挟んで連携できる関係性になれるのが理想です。