「ゴルフクラブを何本買えば気が済むの?」「自転車にお金をかけ過ぎじゃない」「ヨガにマッサージにネイルお金がなくなるよ」

 

 

 

パートナーが趣味に興じるのはいいけれども、お金を使いすぎているのが気になる。少しは節約してほしい、と感じている人は多いでしょう。どうすれば、趣味に使うお金をセーブしてもらえるでしょうか?家計再生コンサルタントの横山光昭さんにアドバイスをいただきました。

夫婦が別財布だと趣味代は抑えられない?

「休日に遊びに出かけてばかりで家事をまったくしない」「趣味の道具が家に散乱していてジャマ」。

 

パートナーの「趣味」に対して不満を持つ人は少なくないようです。お金の面でも「趣味にお金をかけ過ぎ」という声が聞かれます。小遣いの範囲内で趣味を楽しむなら良いかと思いますが、不満を抱えているのは、たいてい、「夫婦が別財布で、小遣いの概念がない」ケースです。

 

たしかに、このケースではお互い監視の目が行き届かないので、パートナーがやたらと趣味にお金をかけていることもあります。それを見て、もう片方のパートナーが「そんなに使ってもったいない」と思うのは、ごく自然なこと。子育て中だとしたら、なおさら「自分のことにお金を使って、子どものことを考えているの?」と思うことでしょう。

 

しかし、「趣味にお金を使わないで」とストレートにいうのは、あまりおすすめできません。自分の息抜きになっている趣味をとやかく言われるのは、誰でも嫌なものです。「仕事を一生懸命やっているんだから、少しぐらい趣味に使ったっていいじゃない?」などと反発されてしまい、状況がこじれてしまいます。

趣味代を抑えるためのキーワードは?

趣味の出費をセーブさせるには、趣味をとがめるのではなく、「○○のために貯蓄しよう」と提案すること。「○○」は家族に関するもの、例えば「老後の資金」でも「教育費」でもかまいません。趣味にお金を使っていたとしても、貯蓄に協力してくれさえすれば、問題はないはずです。

 

実際のところ、趣味にお金をつぎこむ人は、まったく貯蓄をしていないことがよくあります。もし貯蓄をしていなければ、その点にメスを入れましょう。

 

具体的には、「毎月3万円を天引きで貯金する」などと、貯金を自動化する仕組みをつくるのがベストです。会社の財形貯蓄の制度を使っても良いですし、銀行の自動引き落としの仕組みを利用してもよいでしょう。「こんな制度があるからやってみよう」と、こちらで調べて提案するのが手です。

 

人によっては、銀行口座に貯金をするよりも、投資信託を毎月コツコツ積立で買う形で、貯蓄をつくっていこう、と提案した方が乗ってきてくれるかもしれません。投資に無関心だったパートナーが、興味を持つきっかけになることもあり得ます。

 

こうして自動的に貯蓄する流れを作れば、自然と趣味に使えるお金を減らせるようになるはずです。

 

監修/横山光昭 取材・構成/杉山直隆 イラスト/村林タカノブ