スマホやパソコンで利用できる、銀行のネットバンキングサービス。実際、筆者も利用していてとても便利だと感じているのですが、まだ利用していない人も多い様子。そこで今回は、ネットバンキングを始められない理由と始めたほうがいい理由をご紹介します。
便利なサービスなのに…半数近くが使っていない
ネットバンキングは、銀行で行う様々な取引をいつでもどこでもインターネットで行うことができます。スマホやパソコンの画面上で、残高照会・振込・振替・定期預金や投資信託の手続きなどができます。
しかも、銀行によってはネットバンキングを利用すると金利がアップしたり、振込手数料が安くなったりするサービスもあります。
たとえばメガバンクならば、三菱UFJ銀行「三菱UFJダイレクト」・みずほ銀行「みずほダイレクト」・三井住友銀行「SMBCダイレクト」なら同行内の振込手数料が0円にできます。
その他の銀行やネット銀行のなかには、もっと充実したサービスもあります。イオン銀行の場合、イオン銀行との取引状況によって貯まる「イオン銀行スコア」の点数によって、普通預金の金利が最大で0.10%(税引前)までアップするうえ、他行ATMでの入出金手数料と他行宛の振込手数料が最大月5回無料になります。振込はもちろん、ネット上で可能です。
また楽天銀行の場合、ネット銀行の利用に加え、楽天証券との口座連携(マネーブリッジ)を行うことで普通預金金利が0.02%から0.10%(税引前)にアップします。また、残高や取引回数などの利用状況に応じてATMの利用手数料が最大月7回、他行への振込手数料が最大月3回無料にできます。
そんなネットバンキングのサービスは、実際、どのくらい利用されているのでしょうか。
日本銀行「生活意識に関するアンケート調査」では、不定期ながらネットバンキングの利用状況を調査しています。2011年3月・2016年12月・2018年6月の調査の結果をまとめたものが次のグラフです。
インターネットバンキングの利用状況
なんと、回答者の半数程度が「どんなものか知らない/関心がない」と答えています。銀行の各種サービスは依然として「銀行で」「ATMで」という意識が強いようです。
年を追うごとにネットバンキングの利用率は増えてはいます。また、2018年末ごろからスマホ決済などのキャッシュレス決済が急速に広がってきたことを考えると、今、調査をしたら、利用者はかなり増えているかもしれません。しかし、それでもこの増加率を見ると、依然として「どんなものか知らない/関心がない」は多そうです。
では、どうしてネットバンキングを利用しないのでしょうか。同調査では「インターネットバンキングを使わない理由」も聞いています。
インターネットバンキングを使わない理由(複数回答)
ネットバンキングを利用しない一番の理由は、「ATMの利用で足りるため必要がない」でした。毎月25日などの給料日にATMに行き、生活費などの現金を引き出すついでに、振込などの手続きをしてしまえば、あとは来月まで銀行を使わない…ということもあるのかもしれません。