2020年4月、オンラインで通学できる“N中等部”が開設

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されました。インターネットのオルタナティブスクールはまだ数が少ないなか、新たな試みが注目を集めています。

 

さらに特徴的なのは、思考・メンタル・協働のトレーニングである「21世紀型スキル学習」という学習を取り入れているところ。

 

一体どんなことを学べるのか、ネットコース運営部 部長の熊谷桃子さんと、クラス担任の長尾果歩さんにお話を伺いました。

オンラインでどんなふうに学ぶの?

──2019年4月に創立されたN中等部。通学コースに加えて、今年新たに開設されたネットコースの生徒はどのような子が多いのでしょうか?

 

熊谷さん:

もともとN中等部は教育機会確保法

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を前提に開設されたので、学校以外の学びの場という位置づけです。

 

ネットコースは週2回、昼の部と夕方の部の授業があり、昼の部では、学校に困りごとを抱えている生徒もいれば、学校の勉強よりプログラミングなどに時間を割きたいという生徒もいます。

 

一方、夕方の部では、中学や部活が終わったあとに、習い事感覚で来ている生徒もいますよ。

 

また、N

中等部の学習状況は毎月「学習状況等報告書」にまとめ、保護者や生徒の在籍中学へ報告します。各学校長の判断で在籍中学の出席日数とみなされる場合もあります。

 

──週2回の授業はどのような流れで進みますか?

 

熊谷さん:

はじまりの会20分、基礎学習(またはプログラミング学習)50分、休憩10分、21世紀型スキル学習50分、おわりの会20分、という一斉授業が週に2回あります。

 

基礎学習は、「N予備校」というデジタル教材の学習アプリを使って各自が自分のペースで受講します。何を学ぶかは、月に1回の担任とのコーチング面談で相談して各自で決めてもらいます。

 

──クラスみんな、バラバラの内容を学習するんですね!

 

長尾さん:

そうですね。N中等部は無学年制なので、30人程度のクラスに1年生から3年生までいるんですよ。だから学習内容もそれぞれ。中3の子が中1の復習をしたり、中1の子が中3の内容を学習をすることも。

 

ただ、ずっとZoomをつないでいるので、疑問があれは担任やティーチングアシスタントにいつでも相談できます。

 

──担任の先生はどのように関わるのでしょうか?

 

長尾さん:

授業には担任1名と大学生のティーチングアシスタント数名がいて、個別の質問や相談に応じます。

 

私自身は、先生というよりガイドに近い存在でいたいと思っています。

 

「今日はこんなことやろうと思ってるんだ。力を貸してくれない?」という立ち位置で、メンバーである生徒たちの意見に耳を傾け、否定せず受けとめることを心がけています。