友達と遊ぶ子ども
オンラインやタブレットなど、自宅で勉強する機会が増えてきていますね。しかし、それも限界があります。そこで、「これも学習マンガだ!事務局長」山内康裕さんが勧めるのが「マンガを読むこと」。実は学びに溢れたマンガはたくさんあります。今回は、学びのツールとしてのマンガの素晴らしさと、「みんなと仲良くなれるヒントが掴めるマンガ」を紹介します。

マンガは“好奇心”を刺激する良質なツール

マンガはページをめくることで、自分の知らなかった世界を旅できる良質なツールだと考えています。漫画のキャラクターに感情移入しながら、これまで触れたことのない分野を巡ることができますし、ビジュアルとしてイメージで捉えられるので、記憶としても残りやすいんです」 

 

子どもたちの日常はというと、毎日のように動画を見ているのが現実。「動画だと、どうしても受動的に情報を受け取ってしまいがちになります。でも、マンガならそれを主体的に読み進めていく過程で、文字を読むことへの抵抗感が低くなり難しい漢字などを覚えられるなど、たくさんのメリットがあります」

 

興味がわいたら巻末に載っている参考資料や、原作の小説があるものについては、そちらで知識を深められるところも、マンガが持つ素晴らしい魅力の一つと言えるでしょう。

ケンカしても大丈夫!友達との関わり方が学べる

友達と仲良くしたり、一緒に遊びたいと思っていても、ささいなきっかけで喧嘩してしまったり、意見が合わずにそのまま気まずくなってしまったり、大人も子どもも人間関係も難しいもの。そんな時、コミュ力が上がるマンガを読んでみるのも友人関係を客観的に見直すことが出来て良いかもしれませんよ!

 

『ケロロ軍曹』吉崎観音著/KADOKAWA)©︎Mine Yoshizaki

『ケロロ軍曹』表紙

『ケロロ軍曹』は、地球を侵略しに来た宇宙人と仲良くなる、「家族」がテーマのドタバタファミリーコメディー。キャラクターの可愛らしさや、話の中に散りばめられたパロディーにクスッとなれるマンガです。そして、このマンガには異なるバックグラウンドをもった人たちが理解し合えるヒントがたくさんある、と山内さんは語ります。

 

「『ケロロ軍曹』の世界には、生まれ育った環境(星)が違うからこそ、多様な価値観が存在し、コミュニケーションを通して、お互いに異なる価値観を認め合う過程が丁寧に描かれています。他にも『場所が変われば、自分たちが常識だと思っていたことも、常識ではなくなる』という気付きもあり、お互いの違いや多様性のあり方を学べる作品です」