あなたの周りには、気になることをなかなか教えてくれない人はいますか? もったいぶる話し方をされると、「早く言ってよ!」とついイラっとすることもありますよね。どうやら話の内容を焦らされることで、ストレスを抱えてしまう人は多いようです。

焦らしに耐えられない…

義家族と一緒に暮らす女性は、質問をしてもすぐに教えてくれない義母にウンザリしている様子。例えば洋服のシミをどう落とせばいいか聞くと、「とっておきのがあるんだけど、私はいつもそれを使ってるの。どんなシミでも全部きれいになるのよ」ともったいぶる話し方をするそうです。女性は「手っ取り早く会話を進める方法があればぜひ教えてください…」と切実にアドバイスを求めていました。

 

話をもったいぶる人への対応に困惑する人は他にもいるようで、「友人に『その服どこで買ったの?』ってたずねたら、『えーどうしよっかなー、本当は教えたくないんだけどなー』って言われて胃がムカムカした」「職場の同僚に仕事のことで質問した時、『もしかしてやり方知らないの?』とずっと茶化してきて全然答えてくれなかったことがある…」などのエピソードも見られます。

リアクションを薄くするのもひとつの手!?

気になる情報は余計な前置きナシで聞き出したいものですが、一体なぜもったいぶる言い方をしてしまうのでしょうか? 推測として、「マウントをとって、話の主導権をにぎりたいんじゃないかな」「承認欲求を満たすために、自分の持っている情報をあえて焦らすんだと思う」といった声が上がっていました。

 

話をもったいぶる側にとっては楽しい時間かもしれませんが、情報を引き出せない側はストレスを抱える原因になりますよね。そこでイライラしないための対応について、ネット上では「あまりにも相手がもったいぶる場合は『やっぱり自分で調べます』って話を切り上げるのも1つの手段。無駄なストレスを抱えないで済むよ」「少しずつ反応を薄くしていけば、相手も『あれ、熱が冷めてきてる…』とあせり出して早く言ってくれるかも」などのアドバイスが寄せられています。

過半数が相手の気持ちを考えた話し方を意識

“もったいぶる言い方”のように、会話で相手をイラつかせたり不快感を与える話し方は避けたいもの。では世の人たちは誰かと会話をする際、どのような点に気をつけて話をするのでしょうか? 文化庁は、以前3566名の男女を対象に「国語に関する世論調査」を実施しました。

 

同調査では「意見の表明や議論などについてどのような意識を持っているか?」と質問。「人に話をする時には、相手の気持ちになじむように、やわらかく話すことを心掛ける方だ」と答えた人は47.7%にのぼり、「人に話をする時には、筋道を立てて分かりやすく話すことを心掛ける方だ」との回答は41.0%を占めています。内容が理解しやすい話し方や物腰のやわらかい話し方をすることで、相手と気持ちの良いコミュニケーションを取れるのかもしれません。

 

話をもったいぶる人が身近にいても、うまく対応しながら付き合っていきたいですね。

 

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文/内田裕子

参照/文化庁「国語に関する世論調査」https://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/kokugo_yoronchosa/pdf/h28_chosa_kekka.pdf