これからの社会に必要とされる、みずから考えて発信する力。実はこれって、“ことばの力(以下ことば力)”が重要なカギを握っているんです。

 

「ことば力は自然と身につくものではありません。家庭で意識してトレーニングすることが大切です」とことばキャンプ主宰の高取しづかさんは言います。

 

家庭で、子どものことば力を伸ばすトレーニングとは?親はどう関わればいい?様々なカリキュラムで子どものことば力を育ててきた高取さんに聞きました。

 

PROFILE 高取しづかさん

髙取しづかさんプロフィール写真
NPO法人JAMネットワーク代表、ことばキャンプ教室主宰。「子どもの自立トレーニング」をテーマにメディア出演や講演を行っている。『ことば力のある子は必ず伸びる!』(青春出版社)など著書多数。

ことばキャンプとは…

人とつき合っていくときにかかせない、コミュニケーションする力のトレーニングプログラム。 米国の学校や家庭で行われていたオーラルコミュニケーション教育と異文化コミュニケーションを分析し、7つのチカラ(度胸力・論理力・理解力・応答力・語彙力・説得力・プレゼン力)を伸ばすために考案された。 7つのチカラ引き上げを狙いとしたトレーニングによって、話すチカラ、聞くチカラを楽しく身につけられる。
ことばキャンプhttp://kotobacamp.com/

これからは話し合う力が重要

小学校ではアクティブラーニングの推進により、発表などのアウトプットを重視する授業がより増えていきます。でもそれに必要な、人の話をよく聞き、自分の考えを伝えて折り合いをつけていく「話し合う力」を、学校では十分に教えてくれません。


 

たとえ勉強ができても、人の話をしっかり聞き、自分の気持ちや考えをことばにして伝える力=「ことば力」のない子はこぼれていく可能性があります。

“ことば力”を育む7つの力

ことば力が伸びれば、自己肯定感も育ちます。その理由をお話しする前に、まずはことば力を育くむ「7つの力」についてお話します。

 

  • 度胸力…恐れずに言う力。言いたいことを勇気を出して伝えることができるように、話す機会を作り場数を踏みましょう。
  • 論理力…話を組み立てる力。ひと言ことばをやめて、主語と述語の入ったセリフで筋道を立てて話しましょう。
  • 理解力…話を理解する力。ただ音として聞くのではなく、理解しようとして聞く習慣を身につけましょう。
  • 応答力…受け答えする力。あいさつをしたり、あいづちをうって、人の話に応える心がけをしましょう。コミニュケーションでは必須のスキルです。
  • 語彙力…言葉を知る力。読書やことば遊びを通して、たくさんのことばに興味をもちましょう。
  • 説得力…理解してもらう力。言いたいことを順番に並べたり、事実と気持ちを分けて、相手に伝えるスキルを身につけましょう。
  • プレゼン力…アピールする力。顔の表情、小道具の演出など、ことば以外で表現する方法を知りましょう。

 

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