肉を使った料理に比べて、バリエーションをつけるのが難しい魚料理。魚が苦手な子どもも多く調理の手間もかかるため、つい焼くだけ・煮るだけになってしまいがち…。 そんなちょっとハードルが高い食材ともいえる魚ですが、実は下味冷凍にすることで驚くほど料理としての幅が広がるんです。 そこで、今回は魚料理がもっと美味しく仕上がる下味冷凍のレシピをご紹介したいと思います。
前回記事:【お肉レシピ】買い物のあとに“ひと手間”かける価値あり!家族が喜ぶ下味冷凍レシピ
魚嫌いでも食べられる!子どもが好きな味を下味冷凍で
親としては食べて欲しくても、魚が苦手な子どもは少ないないはず。その理由のひとつに魚の臭みがあげられます。下味冷凍はその臭みをとってくれるという利点も。また調理方法を漬け焼きにして焼いたり、揚げたりすることで子どもの好きな食感に変わりますよ。
魚の下味レシピ① 鮭のヨーグルトみそ漬け
【材料(2人分)】
生鮭の切り身……………………2切れ A|プレーンヨーグルト・みそ……各大さじ1と1/2
【作り方】
①冷凍用保存袋に鮭を入れ、Aを入れてなじませる。 ②空気を抜きながら平らにして袋の口を閉じ、冷凍する。
【調理方法】
冷蔵室に移して自然解凍して、調味料をぬぐってからフライパンやグリルで焼く。凍ったまま加熱するなら焼くのではなく煮込む。
【アレンジ料理】
ご飯や野菜と合わせて炒めればチャーハンになります。また、下味がついているので衣をつけて揚げればフライに。凍ったまま調理する場合は、キャベツと合わせて蒸し煮にしたり、ちゃんちゃん焼き、味噌汁などにアレンジするのがおすすめ。
保存期間:2ヶ月
魚の下味冷凍レシピ② 刺身のめんつゆ漬け
【材料(2人分)】 刺身………………………………100g A|めんつゆ(3倍濃縮)………大さじ1/2 A|みりん………………………小さじ1/2
【作り方】
①冷凍用保存袋に刺身を並べ、Aを入れてなじませる。 ②空気を抜きながら平らにして袋の口を閉じ、冷凍する。
【調理方法】
冷蔵室に移して自然解凍して、フライパンで焼く。
凍ったまま加熱する場合は、フライパンに入れフタをする。はじめは中火で、溶けてきたら弱めの中火で蒸し焼きにすれば、まぐろの漬け焼きに。
【アレンジ料理】
刺身用の魚は下味をつけても生で食べるのは避けましょう。竜田揚げ、フライなどの揚げ物にしたり、野菜などと一緒に煮物や鍋として食べること。
保存期間:3週間(できるだけ早く食べること)
つい余らせてしまう食材を下味冷凍に活用
魚料理というと味付けのレパートリーにも悩みがちです。そんなときは冷凍庫に眠っているハーブやスパイスを活用すれば、ただ材料を袋に入れただけにも関わらず、いつもとはひと違う凝った味わいに。
魚のレシピ③ ブリのハーブ漬け
【材料(2人分)】
ブリの切り身…………………2切れ A|オリーブオイル………………大さじ1 A|乾燥バジル・塩………………小さじ1/2 A|にんにく(薄切り)…………1/2片分 A|赤唐辛子(小口切り)………少々
【作り方】
①ブリは3~4等分のそぎ切りにする。 ②冷凍用保存袋に①とAを入れてなじませる。 ③空気を抜きながら平らにして袋の口を閉じ、冷凍する。
【調理方法】
調理前に冷蔵室に移して自然解凍して、フライパンで焼く。
凍ったまま加熱する場合はフライパンに入れフタをする。はじめは中火で、溶けてきたら弱めの中火で蒸し焼きに。
【アレンジ料理】
衣をつければ唐揚げに。パン粉焼きやフライは子ども受けもバッチリ。トマトと合わせて煮てトマト煮にしてもおいしい。
保存期間:2ヶ月
夫婦で晩酌!さっと出せる下味冷凍おつまみ
子どもが寝静まったあと、1日の出来事を話す夫婦の時間。働いているからこそ子どものことや家事のことを話す時間は大切ですよね。そんな仕事後の夫婦の晩酌のお供に下味冷凍おつまみはいかがでしょうか?
下味冷凍④ イカのガーリック焼き
【材料(2人分)】
イカ……………………………………1杯 A|オリーブオイル・白ワイン……大さじ2 A|塩…………………………………小さじ1/3 A|ニンニク(みじん切り)………1片分 A|赤唐辛子(輪切り)……………1本分
【作り方】
①イカは内臓を取り除き、洗って水気を拭いて1㎝幅の輪切りにし、足は食べやすく切る。 ②冷凍用保存袋に①とAを入れてなじませる。 ③空気を抜きながら平らにして袋の口を閉じ、冷凍する。
【調理方法】
冷蔵室に移して自然解凍して、フライパンで焼く。 凍ったまま加熱する場合は、フタをして蒸し焼きに。はじめは中火で、溶けてきたら弱めの中火で焼く。
【アレンジ料理】
パスタと合わせればイカのぺペロンチーノになる。トマトと一緒に煮てイカのトマト煮にしたり、イカとキャベツのバター醤油焼きにするというアレンジも。鍋などに入れてもおいしい。
保存期間:2ヶ月
魚料理の難しさは下味料理で解決する⁉︎
手間がかかると思いがちな魚料理も下味冷凍で保存しておくことで、簡単に調理ができます。調理の手間を減らしてくれるだけでなく、子どもが苦手な独特の臭みを取り除き、魚を食べやすい味に変えてくれるのも下味冷凍ならではです。
「冷凍庫に入っていればもしものときに頼れる!」というのが下味冷凍の良さのひとつですが、ただ料理の手間が軽くなるというだけでなく、より美味しい料理にすることができるという点にも注目したいところ。
普段はあまり魚料理を作らないという人も、ぜひ一度試してみてください。
レシピ/島本美由紀さん 取材・文/ひなたきこ 撮影/中村彩子