ステップ4:利息のかからない借金をする

給付金は「もらえるお金」ですが、足りない場合はお金を借りることも必要になります。その場合でも、利息がかからない公的な貸付を受けられれば負担を小さくすることができます。

 

  • 緊急小口資金(休業した自営業者など対象、生活費)

新型コロナウイルス感染症の影響で、生活資金に困った時に受けられる貸付です。主に休業された方を対象に、緊急かつ一時的生計維持のための貸付が受けられます。

 

学校などの休業や個人事業主の特例の場合は20万円、その他の場合は10万円が上限です。据置期間は1年以内、償還期限は2年以内、無利子で保証人は不要です。

 

※一般的なお問い合わせ
個人向け緊急小口資金・総合支援資金相談コールセンター(受付時間:9~21時、土日祝日含む) 
※お申込みはお住まいの市区町村社会福祉協議会、労働金庫、取扱郵便局

 

  • 総合支援資金(失業した方などが対象、生活費)

主に失業された方が対象の貸し付けで、生活再建までの間に必要な生活費用の貸付が受けられます。2人以上世帯は月20万円、単身では月15万円を上限に、3カ月まで借りられます。据置期間は1年以内、償還期限は10年以内、無利子で保証人は不要です。

 

※一般的なお問い合わせ
個人向け緊急小口資金・総合支援資金相談コールセンター(受付時間:9~21時、土日祝日含む)
※お申込みはお住まいの市区町村社会福祉協議会、労働金庫、取扱郵便局

ステップ5:低金利の借金でしのぐ

金利のかかる借金は避けたいところですが、必要な場合はできるだけ低金利の貸付を選びます。条件によっては無利息にできることもあります。

 

  • 生命保険の契約者貸付

年金保険など、貯蓄性の保険に加入している場合、その保険の解約返戻金の一定範囲内で貸付を受けられます。

 

通常、保険会社の所定の利息がかかりますが、コロナ禍の現在、無利息での貸付に対応しているところもありますので、こちらも確認してみましょう。契約者貸付は返済がどうしてもできなければ保険を解約し、解約返戻金で返済することもできます。

 

  • フィンテックベンチャーの少額融資サービス

スマートフォンで少額資金の貸付を行うフィンテックベンチャー企業があります。Crezit、Kanmuといった企業がサービスを提供していますが、融資を受ければ期限までに返済しなければなりません。借金を繰り返して悪循環を招かないように、その場しのぎで安易に利用することは避けましょう。

 

お金のことは、なかなか人に相談しにくいもの。しかし、一人で悩んでいては解決の糸口すら見つからず、行き詰ってしまうことにもなりかねません。相談は公的機関だけでなくファイナンシャルプランナーなどにも気軽に、そして早めに行うことで対策を講じていきましょう。

 

文/タケイ啓子