大切なのは、選択肢が増えること

ただ、ここで見誤ってはいけないのは、ジェンダーレス制服はいっときのトレンドではないということ。そしてジェンダーレス制服の登場によって、セーラー服やスカートのかわいさ、学ランの凛々しさそれ自体が損なわれるわけでも決してありません。

 

いちばん大切なのは、「自分で選べる」という自由が増えたこと。性のあり方は人によって違いますし、成長過程で大きく揺れ動くこともあります。

 

性別に違和感はないけれど、「いかにも女/男らしい」格好には抵抗がある人。女か男かといった性別を、外部からはまだ決められたくない人。女と男、どちらも自分であるように感じている人。女と男、どちらの性別にもフィットしないように思っている人。

 

そんな風に、性にはさまざまなグラデーションがあります。そして他人の性のありかたは、外側からは見えづらいもの。ジェンダーレス制服がきっかけになって、親子でそんなことについて話し合ってみるのもいいかもしれません。

 

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文/阿部 花恵

参考/トンボ株式会社 LGBTの生徒にも対応したジェンダーレス制服に関する親子の意識調査結果https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000024412.html