保育園や幼稚園・習い事の送り迎えなどに重宝する子ども乗せ用の自転車。

 

なかでも、電動アシスト付きの自転車は、子ども+荷物で重くなりがちなママの運転でも 「ふらつきやすい信号待ちの漕ぎ出しもス―ッと進んで安心」 「車がなくてもあちこち行けて行動範囲が広がった」 と人気があります。

 

今回は、先輩ママの口コミも参考に、どんなタイプがどんな人におすすめなのかを解説します。

 

基本は「子乗せ」タイプから探そう

筆者が以前に、自分用(1人で乗る)自転車を買うためにサイクルショップに行ったときのこと。

 

たまたま3歳の娘を連れていたためか、店員さんが開口一番「子乗せですか?」というのを聞いて、すごいネーミングだなあと笑ってしまった覚えがあります。

 

しかし、現在はこの「子乗せ」が一般的な呼び名となっているようなので、調べたりお店で相談する時には気にせず「子乗せ自転車」または「子供乗せ自転車」で大丈夫そうです。

 

価格やデザインはもちろんですが、購入時に必ずチェックすべきなのは次のような点です。 ]

子どもの年齢と人数

自転車の子供用シートには、前に取り付けるタイプと、後ろに取り付けるタイプがあり、それぞれ対象年齢が異なります。

 

メーカーや型により多少異なりますが、前に取り付けるシートでは1歳~4歳、後ろは2歳~6歳などの年齢制限があります。

 

さらに、対象年齢であっても適合する身長体重が決められていますので、特にお子さんを2人乗せるつもりの人は、2人とも対象から外れていないかのチェックが必須です。

 

ママ・パパの身長や体格に合っているか

子どもを自転車に乗せる時、もっとも大切なのはやはり安全性。

 

転倒を防ぐためには重心が低い方が安定しやすいので、車高も低く抑えられているものが多くあります。

 

日本メーカー製の子供乗せ用電動アシスト自転車の多くは、日本人女性の平均身長を基準に設計されています。

 

サドルである程度の座高調整はできますが、背の高いパパがメインの送迎担当だったり、夫婦で使う予定だけれど身長差がかなりある…という家庭では、必ず試乗して、低すぎないか、両足がしっかり地面につくかなどを確認しましょう。

 

タイヤ幅と駐輪場の仕様が合っているか

購入時、意外と盲点なのがタイヤの幅です。

 

一般的な「ママチャリ」や通学用の自転車は、タイヤの直径が26~27インチで、幅が3.5センチ前後のものが主流。

 

しかし、車高が低めで安定性を重視する子ども乗せ用自転車では、直径が20インチ以下で、幅は5センチ程度のタイヤがよく見られます。

 

マンションなどに多い、金属製のレールにタイヤをセットする仕組みの駐輪場では、レール幅が細くて5センチ幅のタイヤが入らないことがあります。

 

こちらも事前に確認しておきましょう。

 

自宅近辺の坂道はどの程度か

坂道がほとんどない地域と坂の多い街とでは、アシストの強さや本体の重さなどの選択肢が変わってくることがあります。

 

また「平地だと思っていたけど、実は線路や川が多くて、高架や堤防を越えるのに上り下りが大変だった」という声もありました。

 

先輩ママの「電動なしじゃ無理だよ?」は本当か

電動アシスト付き自転車は、乗せる子どもの人数や機能にもよりますが、安くても7万円台から上は15万円以上する大きな買い物。

 

「予算を抑えて、電動アシスト付きじゃない自転車にしようかな?」とつい思ってしまいますよね。

 

その一方、先輩ママから「子ども乗せるなら、電動じゃなきゃとても無理よー!」と聞いたことがある人も少なくないのではないでしょうか。

 

実は、これも人それぞれで、必ずしも電動アシスト付きでなくても良いケースもあります。

 

  • 家の周囲や行き先はほとんど平坦な道
  • 自家用車があり、重いモノの買い物は車で行ける
  • 子どもは1人だけ
  • 比較的体力があり、運動を兼ねたい

 

などの場合、子ども乗せシートのついた普通の自転車でも乗り切れるかもしれません。

 

先輩ママからは「電動でなくても、ギア変速機能がついている自転車だとちょっとした上り坂もラクですよ」というアドバイスも。

 

反対に、複数のお子さんを乗せるつもりの人や、転勤がひんぱんにあり周囲の環境が変わることが予想されるなら、最初から電動アシスト付き自転車を選択してもいいかもしれません。

 

電動でない子ども乗せ用自転車の上位機種と、低価格帯の電動アシスト付き自転車では、合計2~3万円しか変わらないこともあるからです。

 

先輩ママたちから、こんな口コミも!

そのほか、電動アシスト付き自転車について、先輩ママたちからはこんな口コミやアドバイスが届いています。

 

「最近のバッテリーは長持ちするとはいえ、充電はギリギリまで待たずこまめにしたほうがいいですよ!万が一忘れると遅刻してしまうし、帰り道で充電が切れると、子どもを乗せたままではパワー不足で安定走行できません。ただでさえ重い自転車に子どもを乗せて押すのも、押しながら子どもを歩かせるのも大変です…」(Yさん・30歳・3歳児のママ)

 

「近所に坂道が多いなら、アシストを強くできるタイプがおすすめですよ!強にするとバッテリーは多く消費しますが、下りは電源オフで行けるので、差し引きするとあまり変わらないです」(Iさん・36歳・5歳児と1歳児のママ)

 

「私の自転車は液晶パネルに時計がついているのですが、これが朝夕の送迎に地味に便利です(笑)」(Fさん・29歳・2歳児のママ)

 

「点検は、ふつうの自転車よりこまめに!実は、近所の自転車屋さんより遠くの量販店の方が値段は安かったのですが、ちょっとブレーキの調子が悪いかな?という程度でふらっと寄っても無料で調整してくれるので近所にしておいて正解でした」(Tさん・35歳・5歳児と2歳児のママ)

 

おわりに

自家用車よりもエコで、普通の自転車よりもママ・パパの負担を軽くしてくれる電動アシスト付き自転車。選ぶときのポイントや実際に使っているママの声も含めて解説しました。

 

どのタイプがベストなのか、正解は家庭によって違います。この記事も参考に最適な1台を見つけて下さいね。

 

文/高谷みえこ