水いぼの特徴と治療法とは?
「水いぼ」は、医学的には「伝染性軟属腫」と呼ばれる感染症です。病原体は「ポックスウイルス」と呼ばれるサイズの大きなウイルスで、これが皮膚に入り込むことで感染します。 感染すると、2~7週間ほどの長い潜伏期間を経て、直径1~5㎜ほどの小さく盛り上がった、白~赤色の水ぶくれが現れます。 足の裏や手のひらを除いて、どの部位にも感染して発症する可能性がありますが、皮膚が薄くバリア機能がもろい、膝や肘の裏、脇、脚のつけ根などに発症しやすいのも特徴のひとつです。
通常、水ぶくれに痛みやかゆみはありませんが、皮膚と皮膚が擦れて水ぶくれがつぶれてしまうと、内部に潜んでいるウイルスが周囲へ広がり、新たな水ぶくれができてしまうことも。 特にアトピー性皮膚炎や乾燥肌など、皮膚のバリア機能が低い子は、一度水いぼができてしまうと気づかないうちにどんどん広がっていってしまうことも少なくありません。
また「水いぼ」の厄介なところは、原因となるウイルスを退治できる薬がないことです。そのため、治療は保湿剤などを利用して皮膚のバリア機能を高め、自然に治るのを待つこととなります。 場合によってはピンセットなどで水いぼをつまみ取ったり、液体窒素で焼き切ったりする治療が行われることもありますが、再発を繰り返すことも多く、完全に治るのに数年を要するケースも多々あります
(※1)。