花粉やハウスダスト、食べ物など特定の物質を体内に摂り入れることで、さまざまな症状を引き起こす「アレルギー」。日本ではここ15年ほどで、アレルギーを持つ子どもが急増しています

(※1)。 重症化すると命に関わることもある「子どものアレルギー」について、検査の必要性とタイミングについて詳しく解説します。アレルギーを疑うべき症状もご紹介しますので、参考にしてください。

アレルギー検査で「アレルゲン」を把握する必要性

 

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アレルギーとは、特定の「アレルゲン」を体内に取り込むことにより、蕁麻疹、皮膚のかゆみ、咳、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、流涙など全身に様々な症状を引き起こす病気のことです。 アレルギー症状を引き起こす「アレルゲン」は人によって異なり、多量のアレルゲンを吸い込んだり食べたりしても全ての人にアレルギー症状が引き起こされるわけではありません。 しかし、アレルギーのある人がアレルゲンを体内に取り込むと、さまざまな症状を引き起こします。アレルギー検査では、どのような物質がアレルゲンになっているのか調べることが可能です。 卵や牛乳など、特定のものを食べた直後にアレルギー症状が起こるケースではアレルゲンは特定しやすいですが、実のところアレルギー症状が見られたとしても「どのようなアレルゲンによるものなのか」を検査なしで特定するのは困難です。 アレルギーは重度な場合、気管の壁が厚く腫れて呼吸ができなくなったり、血圧が急激に低下して意識を失ったりするなど、早急な治療をしなければ命を落とすケースもあります。 そのような事態を防ぐためにも、アレルギー症状が見られるときは、アレルゲンをしっかり特定してあらかじめアレルゲンを避けていくことが大切なのです。