便秘はお腹の痛みや張り、食欲低下、吐き気など様々な不快症状を引き起こします。消化管の機能が未熟な子どもは便秘になりやすく、それが原因で熱が出ることも。今回は、発熱の原因ともなる「子どもの便秘」と、便秘改善法について詳しく解説します。
便秘で熱が出ることがあるって本当?
かつてから、便秘が子どもの発熱の原因となることは知られています。しかし便秘が発熱を引き起こすのメカニズムは、明確には解明されていませんでした。 一方、近年ではさまざまな研究が進み、便秘によって腸内の悪玉菌が増えると「プロスタグランジン」と呼ばれる、炎症や痛みを引き起こすホルモンが産生されることがわかっています。 便秘の状態が続くと、このプロスタグランジンが血液中に大量に産生され、体温調節を司る脳の一部を刺激。その結果、体温が上昇すると考えられています。 特に、子どもの身体は大人よりもプロスタグランジンに反応しやすいため、プロスタグランジンが増えると熱が出やすいのです
(※1)。また、便秘によって生じるプロスタグランジンは、発熱を引き起こすだけでなく、喘息を悪化させることも分かっています。 便秘はよくありがちな病気であるため軽く考えられがちですが、このような思わぬ症状を引き起こすこともあるため、注意が必要な症状のひとつです。