皮膚が接触しやすい薄着の季節、子どもに流行しやすい皮膚の病気のひとつに「水いぼ」があります。これはウイルスによる感染症のひとつ。掻きむしると次々と皮疹が広がり、治るまでには時間がかかる病気です。水いぼの対処法を、医師が解説します。

「水いぼ」はウイルス感染症のひとつ

 

 

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水いぼは、医学的には「伝染性軟属腫

(でんせんせいなんぞくしゅ)」と呼ばれる病気のこと。 小さな傷などから「ポックスウイルス」と呼ばれる大型のウイルスが、皮膚の内部に入り込むことによって発症する感染症のひとつです。 感染すると27週間ほどの長い潜伏期間を経て、15ミリ程の、白や赤のやや盛り上がった皮疹が形成されます。 通常、痛みやかゆみなどはありませんが、皮疹がつぶれると内部に潜んでいるウイルスが別の場所に感染し、新たな皮疹を次々に形成していくのが特徴です。 皮疹は手の平と足の裏を除いて全身にできる可能性がありますが、特に膝や肘の裏、脇など、皮膚が薄く擦れやすい部位にできやすいとされています。 水いぼはウイルスが付着した手で触ったり、ウイルスが潜んでいる肌に触れたりすることで感染します。そのため、薄着の季節になると子どもの間で流行しやすいのです。