新居に引っ越しをしたあとなどから、原因が分からないのどの痛みや頭痛といった症状に悩まされる「シックハウス症候群」。 新型コロナウイルスの影響で、家にいることが多い生活となっているいま、シックハウス症候群のリスクも上昇しています。 家の建材だけじゃなく、身の回りにも気をつけてほしいものはたくさんあります。「シックハウス症候群」について詳しく解説します。
シックハウス症候群ってどんな病気?
「シックハウス症候群」とは、建材や家具などに使用される塗料や接着剤などに含まれる、化学物質、ダニ、カビなどが舞った空気を吸い込むことで、全身に様々な影響を及ぼす病気のことです。 軽度なものであれば、目や鼻の刺激感、目のかゆみ、涙、鼻水、のどの痛みなど、一般的な「風邪」と似た症状が現れます。 原因となる物質が多量に空気中を舞っているケースでは、めまい、吐き気、頭痛、じんましんなど、全身にさまざまな症状が現れることも。 病院で検査をしてもはっきりした異常が見られないため、「原因不明の体調不良」として苦しんでいる方も多いと考えられています。
シックハウス症候群は増えている?
現代の家屋は「高気密化」が進んでいるため、これらの有害物質が室内に残りやすく、かつてに比べてシックハウス症候群になるリスクは高くなっていると言えます。 そのため2003年には、建物の内装や家具などに使用できる化学物質に制限を設ける法律が規定され、「シックハウス対策」の強化が行われています
(※1)。結果として、シックハウス症候群になる方は少なくなっていますが、使用が規制されている、クロルピリホスやホルムアルデヒドなどの化学物質〝以外のもの〟が原因で発症することも多いもの。 規制が厳しい現在においても、シックハウス症候群になる人は後を絶たないのです。