子どもの拒食症は増加の傾向にあり、早いうちに発見して対処するために、大人の正しい理解が必要となってきます。実際に拒食症の子どもと関わった経験から、親が知っておきたい「拒食症」の知識と子どもが発するサインを、現役の小児看護師が解説します。
現代社会における「子どもの拒食症」について
そもそも「拒食症」とはどういう状態なのでしょうか? 食行動に異常をきたす「摂食障害」は、大きく次の2つに分けられます。
1.極端に食事が食べられなくなる「拒食症」
2.大量の食事を摂取して嘔吐する「過食症」
なかでも「拒食症」は10代で発症する人が多く、現代では小・中学生の患者も増加傾向にあります。 その背景としては、思春期になり外見や容姿などを気にするようになった結果、過度なダイエットに走り、異常な食行動(拒食症)になってしまうという傾向が多いようです。 またこうした背景のなか、厚生労働省でも子どものメンタルヘルスとして、拒食症をはじめとする「摂食障害」への理解を深めるよう、推奨しています
(※1)。