最近、身近で耳にする機会が増えた「二人目不妊」。不妊治療を経て一人目の子を授かった方もいれば、一人目の子を順調に授かったのに、なかなか二人目ができない…こんな悩みを抱える方も多いとされています。「二人目不妊」の現状について、医師が解説します。
「二人目不妊」は増加傾向

第一子を授かったのだから、二人目、三人目も希望すれば当然授かる…こう考える方は多いでしょう。 しかし近年、第一子を問題なく授かったカップルでも、なかなか二人目ができないという「二人目不妊」に悩んでいるケースは増えているとされています。 大阪府不妊専門相談センターの調査
(平成25年実施)によれば、全相談件数の16.4%は「二人目不妊」に関する内容だったとのこと
(※1)。二人目不妊に悩む方の中には「一人目がいるのにぜいたくな悩みだ」「一人目に愛情を注ぐべき」などという周囲の声が壁となり、悩みを抱え込むカップルも多いと考えられます。 このため、実際に「二人目不妊」問題を抱えるご家庭は、上記の調査結果よりも多いと言ってよいでしょう。 近年では「二人目不妊専用外来」を開く医療機関も増えてきており、医療の場でも「二人目不妊」を積極的に治療しようとする動きが広まっています。