下の子どもが産まれた時や環境が変わった際に、上の子どもが“赤ちゃん返り”するケースをよく聞きます。子どもが赤ちゃん返りした時に、親はなにができるのでしょうか。次男を授かった女性は、8歳の長女が赤ちゃん返りして困っているようです。

ちょっと前にできたことができなくなった娘…

お悩みを寄せた女性には10歳の長男と8歳の長女がいます。そして6カ月前、次男が誕生した後に長女が赤ちゃん返りし始めたそう。女性は「些細なことで大泣きしたり、お漏らししたり、ワガママを言うようになりました」「ちょっと前までできていたことも『出来ない』『助けて』と言う娘をどうしたらいいでしょうか?」と助けを求めました。

 

赤ちゃん返りした原因について、ネット上からは「下の子の面倒につきっきりになるから、かまってほしいのかもね」「うちにも8歳の子どもがいますが、ママに甘えたい年齢ですよ。しっかりしてきたように見えても、まだまだ子どもだから仕方ない気もする」と考察する声が上がっています。

 

またアドバイスを寄せる人も。「『お姉ちゃんでしょ!』って言って突き放すのはダメだと思う。『よく出来たね、さすがお姉ちゃん』『お姉ちゃんスゴい頼りになるよ』って褒めてあげましょう」「不安な気持ちに配慮して抱きしめてあげたり、自分の状況を伝えてみてはどうですか? 『次男くんの世話が大変で構ってあげられなくてごめんね』『○○してくれたから助かった』って言うと良いと思います」などの意見が上がっていました。

赤ちゃん返りした時に母から言われたセリフ

お悩みを寄せた女性と同じく、赤ちゃん返りした子どもに手を焼いた人もいました。娘さんが4歳の時に息子さんが産まれたという女性は、「息子にかかりっきりで余裕がなく、娘にイライラしたことがあります」と告白。しかし娘さんを傷つけてしまっていることに気づき、自分の感情を表に出すのは控えることに。要求を受け入れたり、時には怒ったりして3カ月ほどで赤ちゃん返りは直ったそう。

 

そして彼女は「言葉や態度で愛情表現するようにしました。イライラしたり冷たくすることもありましたが、そのときは娘に謝ります」「娘と2人きりで外出するとイライラした気持ちが少なくなるので、なるべく機会を作ってお出かけしてました」などと赤裸々に明かしました。

 

また、自身が中間子だという別の女性からも経験談が。彼女は「弟が生まれて“母をとられた”という悔しさがあり、時折ぐずって母の膝の上を占領してました」と昔を回顧。その時に「お母さんから『お兄ちゃんは2歳の時、あなたにお母さんの膝の上をあなたに譲ってくれた。あなたは今6歳。そろそろ弟くんに譲ってあげてもいいのじゃない?』って言われた」と母親からの言葉を紹介しました。

 

母親の言葉が胸に響いたようで、幼かった彼女は納得。当時について「『そっかー』って思ったというか、『兄が2歳で乗り越えたことを6歳でできないのはいかがなものか?』とプライドが刺激されたというか…。赤ちゃん返りした時の感情は覚えてないけど、母に言われた言葉は今も覚えてる」と振り返っています。

やはり“上の子のフォロー”が大切!

実際に子どもが赤ちゃん返りした場合は、どのように対応すればよいと思いますか? 以前放送された『すくすく子育て』(NHK)では、専門家がその対処法を解説していました。

 

中京大学の小島康生教授は、赤ちゃん返りが起こる原因を「『自分をみてほしい』という感情の表れ」と説明。また「上の子のフォロー」が大切だといい、「パパが家にいるときはパパに下の子をみてもらい、上の子と一緒に過ごす時間をしっかりと作ってあげてください」と具体的にアドバイスしました。1人で2人の子どもの面倒をみている状況の時は、「上の子が見通しを立てられるように、『妹を寝かしつけた後、一緒に遊ぼうね』と伝えてあげましょう」と提案しています。

 

子どもが赤ちゃん返りをするのは、お母さんが大好きな場合がほとんど。その愛に応えられるように無理のない範囲で頑張っていきたいですね。

 

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文/内田裕子