「夫からのモラハラ」への対処法

 

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モラハラに対処するためのはじめの一歩として、まず一番大切なことは、あなたが「モラハラを受けている」と自覚することです。 モラハラを受けている人の多くは、「でもそれは私が悪いから」と考えがち。でももしも、たとえ自分に非があったとしても、モラハラを受けて当然な人なんていません。 夫の「モラハラらしき行動」を受け、日々の生活を苦痛に感じている場面が多いのなら、非はあなたにあるのではなく「モラハラをする人が悪い」と考えていいのです。

 

では具体的に、夫のモラハラにはどう対処すればいいのでしょう?

 

<夫と話しあう>

もし、夫と話し合える余地があるのなら、これが一番の近道になります。 「モラハラ」だとは言えないとしても、「そう言われると傷つく」「それはやめて欲しい」とはっきりと意思表示することが大切です。 ただし「あなたの言い方が悪い」「嫌がらせしないで」と、批判するような言い方は避けましょう。 モラハラをする人は自分が責められることを嫌うので、かえって逆上する可能性があります。

 

<自分が悪くなければ謝らない>

必要以上に「ごめんなさい」と謝っていると、相手も「謝るようなことをされたから」と思いこんで正当化してしまいます。 自分が悪くないのであれば、謝る必要はありません。なにか言わないと不自然な場面では、「ごめんなさい」を「ありがとう」に変えてみてください。

 

<夫の言うことを真に受けない>

モラハラをする人の目的は、相手の思考の自由を奪って逆らわないようにすること…そうすることで、自分の存在価値を感じるのです。 夫になにか言われたからと言って、すべて真に受けてその通りにしていると、モラハラが加速することがあります。 この場合、「ハイハイ」と聞き流すくらいでOK、反省も不要です。 モラハラをする人に対し、「相手の自由を奪えない」とわからせる必要があるのです。

 

 

それでもどうにもならなければ…

ご紹介した対処法を「とても試せない」「絶対に無理!」と感じる場合、事態は深刻。 すでに明確な「支配関係」が成立していると考えられ、この場合、まずは問題から距離をおくことが必要です。 信頼できる第三者への相談や、証拠集めとしての記録、別居など、物理的な方法をとることをおすすめします。

 

 

文:矢島みさえ