冬の時期には、風邪症状で受診する人が急増します。「市販薬で良くならなかった」「処方薬の方が早く治る」と病院にくる方も多いのですが、実は「風邪を治す薬」はありません。漢方薬である「葛根湯」は風邪の初期症状に効きますが、とにかく「飲み方」が重要な薬だと知ってますか? 医師がご指導します。

 

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「風邪を治す薬」はない

 

みなさんが風邪薬と呼んでいるいわゆる「総合感冒薬」は、さまざまな風邪症状を抑える成分が少しずつ入った薬で、あくまでも対症療法です。 風邪の治療は「水分を摂ってゆっくり寝て、自己免疫を高めること」が唯一無二の治療法。医師から見ても、これは間違いありません。

 

風邪を根本的に治すことはできませんが、みなさんもよくご存知の「葛根湯」は、風邪の初期症状に本当によく効きます。 ひき始めの症状を悪化させない効果がある漢方薬ですが、とにかくこの葛根湯、飲み方が重要だということはご存知でしょうか? 葛根湯は飲むタイミング、飲み方で効果がずいぶんと変わってきます。 「葛根湯は効かない」と思った経験のある方は…もしかしたら「正しい飲み方」ではなかったのかも?