打ち合わせや会議の日にかぎって保育園から電話。「〇〇ちゃん、熱があるようなので、お迎えに来ていただけますか?」

あわてて早退して迎えに行くと、顔は赤いしおでこも熱いけど、思ったよりも元気。こんなとき、病院に行くべきか、まっすぐ連れて帰っても平気か、悩みますよね。

子どもの熱の危険度の見分けかた、受診の必要性について、小児科医の金子光延先生にお話を伺いました。

 

<取材協力>金子光延先生(小児科医・医学博士)
1960年東京都生まれ。1986年産業医科大学医学部卒業後、同大学病院小児科勤務、横浜労災病院勤務、静岡赤十字病院小児科副部長を経て、2002年にかねこクリニックを開院。新米ママ、新米パパにもわかりやすい病気の説明、予防法のレクチャーに定評があり、多くのママ、パパから信頼を集める。著書に『よくわかる、こどもの医学』(集英社新書)、『こどもの感染症―予防のしかた・治しかた』(講談社)などがある。2020年1月に『保育園&小さな子どものいる家庭での食物アレルギー 事故を防ぐためコレだけは』(かもがわ出版)を上梓予定。

 

3か月未満の発熱は、昼夜を問わず小児科へ!

 

小児医学では一般に、発熱の基準は「37.5℃以上」とされています。でも、熱の高さだけが受診のめやすではありません。

金子先生によると、発熱の危険度は、年齢によるのだそう。 

「まずは乳児期、とくに生後3か月未満のお子さんの発熱ですよね。これはできるだけ早く、医者に連れていかないといけません。

3か月未満の子は通常、母親から譲り受けた免疫機能で、発熱したりはしないんです。

 

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なのに発熱するというときは、髄膜炎、肺炎、腎盂腎炎など、命にかかわる病気、後遺症が残りうる病気のおそれがあります。

もちろんウイルス性上気道炎(いわゆる〝かぜ〟)のこともありますが、手遅れになる可能性を考えると、早めに小児科に連れていくべきです」(金子先生)