働くママにとって睡眠はとても大切ですが、夏は寝苦しい夜が多く、睡眠不足になりがち。
そこで最新の睡眠法を、睡眠研究の総本山であるスタンフォード大学医学部教授・西野精治博士に教えてもらいました。
さっそくですが、睡眠のウソ・ホントクイズ!
ぐっすりと眠るためには、したほうがいいこととダメなことがあります。
次の質問にウソかホントか直感で答えてみてください。
Q1.入眠から90分の倍数に起きるとスッキリ目覚められる
Q2.ゴールデンタイム(22:00~2:00)は眠ったほうがいい
Q3.寝る前にジョギングして汗をかいて疲れてから寝たほうがいい
・・・実はこれ、スタンフォード式では全部ウソ! なんです。
A1.スリープサイクルには90~120分と個人差がある
眠りにはノンレム睡眠(脳も体も眠っている)とレム睡眠(脳は起きていて体が眠っている)の2種類があり、私たちはそれを繰り返しながら眠っています。1周期はおよそ90分といわれることが多いので「90分の倍数で起きるのがいい」と思われがち。しかし、睡眠の周期には個人差があり、人によって90-120分と幅があります。そのため「90分の倍数」ではすっきりと起きられない人もいるので、とらわれる必要はありません。
A2.ゴールデンタイムは実は関係ない
「ゴールデンタイムには、美肌などに役立つ若返りのホルモンといわれる、成長ホルモンが分泌されるからこの時間は眠っているべきだ」という説がありますが、実は科学的な根拠がありません。成長ホルモンが最も分泌されるのは最初の90分の睡眠時なので、ここで深く眠れることが大事。毎日同じ時間に眠ることは、良質の睡眠を得るためのポイントではありますが、普段の生活リズムをムリに変えて22時に就寝する必要はありません。
A3.寝る前の「汗だく」は避けるべき
激しい運動をすると交感神経が優位になるため、寝る前に汗をかくほどの運動をするのはNGです。運動をして体温が上がった場合は、入浴と同様、90分たって、深部体温が下がるタイミングで眠るなら問題はありません。寝る直前に体を動かしたいなら、ストレッチなど、ゆるやかな運動にとどめましょう。また、ジョギングするなら夜より朝のほうがいいですが、汗だくになって体温が上がりすぎると逆にその後、眠気が起こるので、ほどほどに。
睡眠の質を上げる“体温スイッチ”
西野博士によると2つの体温スイッチを実践することで、深い睡眠を得られるようになるといいます。「まずひとつは入浴です。深部体温は上がった分だけ下がろうとします。一時的に大きく上げ、大きく下げることができるのが入浴です。大きく下がるときが入眠のベストタイミングで、入浴してから90分後が目安に。そのため、寝る90分前に入浴をすませておくと、スムーズに入眠できます」でも生活リズムによって「寝る90分前に毎日入浴するのは難しい」という人も多いでしょう。「お風呂に入ってすぐ寝たいという人は、シャワーだけにするか、40度未満のぬるいお湯に15分以内で入るようにし、深部体温の上げ下げの時間が短くなるようにすれば大丈夫です」
40度のお風呂に15分入ったあとに、深部体温を測定するとおよそ0.5度アップ。深部体温は上がった分だけ大きく下がろうとする性質がある。0.5度アップした深部体温が元に戻るまでの所要時間は約90分。このタイミングで眠ればスムーズに入眠できる。
さらに即効で体温スイッチを入れられる秘密兵器もありました。「それは足湯です。足湯で血行をよくして熱放散を促せば入浴と同等の効果があり、しかもスピーディーに深部体温の上げ下げが行われ、寝る直前でも効果的なのです」
睡眠の質をよくするワーママの入浴スケジュール
子どもを寝かしつけたあとしばらく起きている人の場合
子どもを寝かしつけたあとも起きているママは、子どもと一緒に入浴して90分後に眠るのは難しい。しかし、眠る前に足湯や足マッサージを行うことで、深部体温の上げ下げがスピーディーに切りかえられます。
子どもと一緒に寝る人の場合
子どもと一緒の時間に寝るママは、眠る90分前には入浴をすませ、入眠時に深部体温が下がるようにしましょう。ただし、夫が帰宅したときに起こされると睡眠がだいなしになるので、起きなくていい工夫や話し合いを。
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