妊娠中、気づいたらなんだか耳の調子がおかしい。耳がふさがったような「耳閉感」を感じて、自分の声が耳に響く「自声強聴」の症状がある。覚えがある方はいませんか? 今回は妊娠中に多く見られる「耳管開放症」についてお話ししていきたいと思います。

耳管開放症とはどんなもの?


 

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耳、鼻、のどをつなぐ管のことを「耳管」といい、食事で食べ物を飲み込むときなどは一時的に開くのが通常です。 しかし何らかのきっかけで耳管が開きっぱなしになると、耳閉感や自声強聴といった症状が出ます。これを「耳管開放症(じかんかいほうしょう)」といいます。 耳の症状は体位の変化に影響されることが多く、立位や座位の状態で出現しやすく、うつぶせになると改善または症状がなくなったり、ということが起きます。 この場合「耳管開放症」の可能性があります。特に痩せている人避妊ピルを使用している人妊娠中の人に多く見られます。 妊娠中の人の5人に1人が経験したことがあるという統計があるものの、正確な原因はわかっていない現状です。 また、ダイエットなどで急激に体重が落ちると発症することも多く、これは耳管の周りの脂肪が落ちることが関係しているといわれます。