「保険でまかなう額」の算出方法は?

保障がかなり受けられるのはわかりましたが、それで足りるのかどうかは、計算してみないとわかりません。たとえば夫婦のどちらかが死亡した場合、算出方法は? 『残された家族の生活費や教育費などの「一生分の支出」と、死亡によりもらえる遺族年金、残されたもう一人の未来の収入などの「一生分の収入」を出して比べてみます。支出のほうが多かったら、その足りない分を補う保険を検討しましょう』。  なるほど、考え方はシンプル。ですが、遺族年金も職業や性別、年齢などの条件で違ってきますし、会社での上乗せ分も確認が必要。支出額も、今の家計や将来のイベントを把握していないと算出できません。 『たしかに簡単ではありません。でも、一度真剣に考えてみるからこそ、必要性がわかるし、納得して保険の加入を判断できます。一回頑張ることで、ムダな保険に入らずにすみます』

 

 

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国の保障が期待できないことに保険で備える!

いっぽう『国がケアしてくれない「もしも」に関しては、自分で備えるしかありません。それが損害保険です』。 日本では、隣家からの不注意による火事で自宅が全焼しても弁償してもらえないので、火災保険は必須。これとセットで地震保険にも加入しておけば安心です。 最近、各地で水害が起きていますが、ハザードマップで被害の可能性が高いとわかれば水災補償を検討しましょう。 ほかにも、他人のモノを壊したり、自転車事故で相手への賠償責任が発生したりしたときに対応できる「個人賠償責任保険(特約)」や、自動車事故で、自賠責保険ではカバーできない部分を補う「自動車保険(任意)」も、必ず入っておきましょう。

 

 

ライター:のざわやすえ
出版社での編集を経てフリーに。ライター・エディター活動の一方で、主婦雑誌で培った知識をもとに「暮らし方アドバイザー」として、整理収納や家事タスクのアドバイスでも活動中。また、趣味のソーイングではオーダー業も。働きながら育てた一男一女は、この春から高2、高1に。