最近はIHクッキングヒーターが大きく進化しています。頻繁に買い換えることのない家電だからこそ、買うときは慎重に選びたいものです。
数あるIHクッキングヒーターのなかでも、10月1日に発売された日立の3口IHクッキングヒーター「火加減マイスター」M350TシリーズとM150Tシリーズは注目モデル。グリルを使ったオート調理や、専用アプリによるスマホ連携など、これまでのIHクッキングヒーターの利便性をさらに強化した機能が充実しているんです。
そんな火加減マイスターの新シリーズを使って、どんな調理ができるのかをご紹介しましょう。
魚を焼くだけじゃない「ラク旨グリル&オーブン」が便利
火加減マイスターのグリルでは、冷凍した魚の切り身をそのまま焼き上げられます。冷凍した魚の場合、通常は自然解凍やレンジでの解凍が必要ですが、火加減マイスターの最新モデルでは凍ったままの魚の解凍と焼き上げがワンストップでできるんです。しかも、解凍から焼き上げまでの時間は約21分と短時間。手間を減らせるだけでなく、調理時間も短縮できるという優れた機能を備えています。
外はカリッと、中はしっとり焼き上がっていた。
これは調理中に出た脂を底面の溝に流し、直火とプレート加熱で焼き上げているからこその仕上がり。ただの魚焼きグリルだとあなどってはいけません。
さらに、蓋付きの深めの平皿が付属しており、これを使えばオーブン調理もできます。水なしでの肉じゃが調理や、魚の煮付けやローストビーフといった、本来であればほかの調理器具が必要になる料理も簡単に作れます。
これらはオート調理できるので、温度設定や火加減の調整が不要。もちろん、80~280℃の間で温度を13段階で調節できる「手動調理」にも対応しており、まさにオーブンのような感覚で使えます。
IHクッキングヒーターで作ったとは思えないほどだった。
しかも、グリル使用時のドアの表面温度が上昇するのを抑える設計なので、小さな子どもがいる家庭でも安心して使えます。
日立のIHクッキングヒーターMシリーズは、第13回キッズデザイン賞「子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン部門」を受賞した。
調理の設定や献立決めがスマホでできる
最新モデルは、スマホの専用アプリとの連携に対応しているのも大きな魅力のひとつ。アプリにはレシピ集が用意されており、そこから何を作るかを決めます。あとは、レシピの火加減や加熱時間などの設定をアプリから本体に転送し、「スタート」ボタンを押すだけ。
レシピ集に掲載されていない新しいレシピもアプリで順次配信予定。
発表会では実際にカルボナーラを作るところを見せてもらいましたが、アプリで調理の手順を確認しながら進めていくだけで完成するのはいいなと思いました。とくに、料理があまり得意でない人にとっては、こういったサポートがあるのは心強いはずです。
ただし、レシピの分量は「4人分」などに固定されており、2人分や3人分だからといって加熱時間を変更できないのは悩ましいところ。ここは今後の進化に期待したいですね。
フラットなデザインだから掃除がしやすい
毎日使うものなので、手入れのしやすさも気になるところです。最新モデルは段差が少ない薄型のフレームを採用。トッププレートは上面奥までガラスでできているので、汚れが気になったときにさっと拭ける仕様です。
グリル調理では、深めの皿を採用することで油はねをガード。普段のお手入れはグリル皿とオーブン皿を洗うだけでOKという配慮も施されています。グリル皿、オーブン皿、専用フタは重ねて庫内に収納できるので、置き場所に困らないというのもありがたいですね。
アルミ・鉄鍋も使える左右のIHを搭載したM350Tシリーズは44万9000円~、アルミ・鉄鍋非対応のM150Tシリーズは38万円~となっています。キッチンをリフォームする際に導入を検討してみてはいかがでしょうか。
日立「火加減マイスター」M350Tシリーズ/M150Tシリーズ
IH火力:3.2kW(左右)・2.0kW(中央)
カラー:プレミアムブラック
https://kadenfan.hitachi.co.jp/ih/
文・撮影/今西絢美