苦かったり、飲み込めなかったり…子どもにとって「薬を飲む」のはハードルが高いことです。イライラしてつい叱ったり、無理矢理飲ませようとしたりしますが、それは逆効果。ますます「薬嫌い」になってしまいます。子どもと薬とどうやって付き合っていくのが正解なのか、薬剤師からのアドバイスです。
子どもが薬を嫌がる本当の理由
ママを悩ませる「子どもが薬を嫌がる」という行動、実は子どもの心やさまざまな感覚が、確実に成長している証しでもあります。 たとえば味覚。個人差はありますが、月齢で4か月を過ぎるころにはだいたいの味を感じるようになるため、苦い薬を飲ませると嫌がるようになります。 10か月を過ぎると味覚に加えて自我も発達するため、「苦い薬の味や無理やりのまされた」という悪い記憶が残り、薬嫌いにつながることも。 加えて「病気で辛いから甘えたい」「強制されるのが嫌だ」といった、心理的な要因もあると思います。 薬を飲ませることは「しつけ」とは違います。子ども自身が「薬は病気を治すため」と理解できるようになるまでは、「飲めなくて当たり前」くらいの余裕の気持ちで。 そして逆に、子どもが薬を飲めたら褒めてあげるなど、薬への嫌悪感を少しでもなくせるように心がけたいものです。