意外と処分が面倒な「紙オムツ」。子育て世帯はもちろんのこと、介護施設でも紙オムツの処分が大きな負担になっています。そこで国土交通省は“紙オムツを下水道に流して処理する技術”を考案しました。

 

下水道に流す仕組みって?


国土交通省は以前から紙オムツの下水処理方法を検討しており、昨年3月には3つの処理方式について課題と方針を発表。「紙オムツ分離装置」を設置する「固形物分離タイプ」は、使用済み紙オムツから汚物を分離します。汚物は下水道に流し、紙オムツ自体はゴミとして捨てることが可能に。

 

次に「破砕・回収タイプ」と呼ばれる装置は、紙オムツを装置内で粉々にしてから回収したり専用配管で流す方式です。専用配管で流す場合は、固形物を分離した状態で下水道へ流されるとのこと。この方式と似ているのが「破砕・受入タイプ」で、装置内で破砕したらすぐに下水道へ流します。

 

紙オムツの処理は長きにわたって問題視されており、「一般社団法人NIPPON紙おむつリサイクル推進協会」によると年間192万トンもの紙オムツを処理しているそう。この量を東京ドームに並べると483個分、4トントラック48万台に換算されます。もし紙オムツ処理装置が導入されると廃棄物を減らすことにつながるので、実現を望む声は少なくありません。