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vol.15  働くママたちの労働環境

育児、仕事、家事、社会のこと、ママたちが普段気になっていることをCHANTOモニターに大調査!ママたちの「どうして?」を「なるほど!」に変える記事をお届けします。vol.15は「働くママたちの労働環境」についてです。

 

今年7月、総務省の労働力調査で女性の就業者が3000万人を超えたことが報じられました。この人数は、前年同月と比べると53万人も増加。女性の就業率は、結婚や出産のため30歳前後から下がり40歳代で再び上がる「M字カーブ」となることが課題とされていましたが、少しずつ改善されてきているようです。理由として、女性が働きやすい環境づくりが進んでいることがあげられていますが、実際に働いているママたちは自身の労働環境についてどう考えているのでしょうか?CHANTOモニターのみなさんに調査しました。

75%が労働環境に満足…働く女性への理解は深まっている!?

まず「あなたの勤務環境は女性が働きやすい環境ですか?」と聞きました。その結果、75%もの人が「はい」と回答。やはりママ達が働きやすい環境が整ってきていると言っていいようです。また、育児をしながらでも働きやすい職場をママたちが意識的に選んでいるということも考えられます。

 

ママ達が自身の勤務先を「働きやすい」と感じる理由には主に2つありました。

 

まず、「会社側が働く女性に理解があること」。

ママ達からは「育児休暇、時短勤務等、嫌な顔せず受け入れてくれる。会社にとって働く母のモデルをつくるのは良いことだと管理者が考えているし理解がある」、「女性スタッフ、管理職ともに子育て中のママが多いから皆の理解がある。また子どもの体調不良などの際は、男性スタッフも休みを取ったり早退するのがごく自然にある」などのコメントが。

 

理解がある職場の特徴として、女性が多い職場であるというのもひとつあるようです。しかし、男性が多い職場でも「互いに休みが必要な時は休もう」という助け合いの意識が育っている職場も多いことが回答からうかがえました。

 

次に、「育休や時短など制度が整っていること」です。 育休・時短などはもちろんとして、「育休を取っている人が100%なので、取りやすく復帰しやすい。本社は託児所があるので必ず復帰できる」、「突発休の取得のしやすさ、育休取得後復帰する女性の多さ、フレックスなど勤務時間が柔軟。理解を示す会社でなければ優秀な女性社員が退職してしまうので、理解を示しておいた方が会社にメリットがあるのだと思います」など、過去の前例や、多様な働きやすい制度が充実しているという回答も見られました。

 

ただ、そうした制度がない勤務先の場合でも「女性の管理職が増えてきたり、育休後在宅勤務ができたり、女性が働きやすい環境が整ってきた」と回答している人も多くいました。会社が該当者と相談し合いながら随時制度を整えてきているケースも増えているようです。

 

次に「女性が働きやすくなる施策で世の中に広まって欲しいものは?」と聞いたところ、1位「テレワーク(在宅ワーク)」(45票)、2位「時短制度の延長」(33票)、3位「休みの取り方が選べる(時間休の設置、参観や行事で休めるなど)」(14票)でした。来年のオリンピックを前にテレワークは導入する企業も増えており、今後一般的になることが期待されます。

 

一方で、女性が働きにくいと感じる会社の制度や文化について聞くと、「管理職が男性ばかり」と「飲み会が多い」「会議や勉強会が夕方から」という意見が多く見られました。

 

ここ数年で、働くママへの理解が社会に浸透したこともあり、現在の労働環境に満足している人が多いことがわかりました。しかし、待機児童の問題をはじめ家庭と仕事の両立の難しさは変わらずママを悩ませています。また労働力調査では、女性はパートや派遣社員など非正規労働者の割合が55%であったり、女性の管理職の割合はわずか12.9%という結果も明らかにされています。今後は就業率の改善だけでなく、こうした課題も解消されることも望まれます。

働くママのリアルがわかる! @CHANTO調べ

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取材・文/阿部祐子 イラスト/児島衣里
©️CHANTO調べ 調査期間:2019年8月20日〜9月1日 調査対象:CHANTOモニター104

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