LINEにFacebook、Instagramなど、SNSは私たちの生活にとって非常に身近な存在となっています。積極的に活用し楽しんでいる!という方もいれば、できるだけ距離を置いているという方もいるのではないでしょうか。
さて、社会人として注意したいのは、「職場の人とSNS上でどのような付き合いをしていくのか」という点についてです。一歩間違えれば、トラブルにもなりかねません。
職場の人とSNSでつながる前に知っておくべきメリットやデメリット、注意点などをまとめます。
職場の人とつながるメリットについて
SNSがこれだけ身近になった今、職場関係の人とつながるメリットも多々あるでしょう。たとえば、以下のようなポイントが挙げられます。
- SNSを通じて、お互いのコミュニケーションが深まる
- 人脈が広がる
- 新たな仕事につながることがある
SNSは、メールよりも気軽にメッセージを送り合うことができます。「わざわざ会社のメールで送るようなことではない」という場合であっても、SNSならと気軽に声をかけることもできるでしょう。
こうしたつながりが新たに生まれたり、復活したりすることで、新たな人脈発掘や仕事の発生につながる可能性もあります。
また普段一緒に仕事をしている同僚同士であっても、「プライベートのことはほとんど何も知らない」というケースも多いのではないでしょうか。こうした場合でも、SNSを通じてお互いの趣味や関心事について知ることができます。
社内のイベントやいわゆる飲みニケーションが減少した今、SNSは職場における人間関係を育むための、新たな場所となっているのかもしれません。
SNSを通してプライベートに踏み込まれてしまう
多くの人とつながることができるSNSですが、当然ながらメリットばかりというわけではありません。特に職場の人とつながる場合には、事前にそのデメリットについても考慮しておくべきだと言えるでしょう。
なぜならSNSは、一度つながった相手を完全に切るという作業が、意外と難しいツールだからです。相手と簡単につながれてしまう分、「距離を置きたい」と思ったときには、対応に苦慮する一面があります。
またSNSは、「ビジネス用」ではなく「プライベート用」として、割り切って楽しんでいる方も多いはずです。そこに職場関係のつながりが入ってくると、「公開」「非公開」の範囲で悩んでしまうこともあるでしょう。
SNSがまるで仕事の延長のよう⁉︎
本来であれば、「自分の好きなようにのびのびと自分を表現できる場所」であったはずが、「仕事関係の人の目を、常に気にしなければならない場所」になってしまうことも考えられます。
さらに自分でも無意識のうちに、会社や自分自身にとって不利益を被るような情報を発信してしまう可能性もあります。
会社の機密情報を含む情報を漏洩したり、会社の人に誤解されるような投稿をしたりすると、自分自身の社会的立場までもが危うくなってしまうのです。
上司や同僚のSNS投稿への“いいね!疲れ”
また、意外と多いのが「SNSでの反応に悩む」という意見です。たとえば、職場関係の人が何か情報を発信した場合に、「いいね!」をしたりコメントをしたりするべきなのか、悩む方は多いのではないでしょうか。
「職場関係の人と気まずくなりたくないから、常にアンテナを張っているが、なんだか疲れてきてしまった……」なんて感じる方も少なくありません。
特に仕事をしているママは、仕事以外にも何かと忙しいもの。正直なところ、「SNSにこまめに反応していられない!」というのが本音なのかもしれませんね。
職場の人とSNSでつながるときやっておくべき3つのこと
メリットもあればデメリットもあるSNS。とはいえ現実には、「職場の人から友だち申請されて、断れない雰囲気……」ということもあるかと思います。このような場合、後々の関係性を考えると、無下にするのは難しいかもしれません。
職場の人とSNSでつながり、さらにそのデメリットを最小限にするためには、以下の3つの行動を心掛けてみてください。精神的・肉体的負担も軽減されることでしょう。
①つながるもの、つながらないものを区別する
SNSにもさまざまな種類があり、それぞれでその特性が異なっています。たとえばLINEは、電話やメールの代わりとして使用する方も増えてきています。 「グループチャットでの一斉連絡のため」等説明されれば、断るのは難しいかもしれません。
一方でFacebookやInstagramは、純粋に趣味の世界として楽しむ方も多いのではないでしょうか。 「LINEではつながるけれど、その他ではつながらない」など、自分なりの区別をしておくことで、職場とプライベートの間の程よい距離感を保ちやすくなります。
友達申請が来たときでも、「すみません、プライベートで楽しんでいる内容なので」と素直に説明するのがオススメです。
②「あまり反応できないかも」と最初から伝えておく
またSNSへの投稿に対する反応頻度や速度も、人それぞれで異なるものです。「自宅に帰ると家事とか子どものこととか、いろいろ忙しくて……あまり反応できないかも」などと、事前に伝えておきましょう。
仮に反応しなかったとしても「そういう人」として受け入れてもらえる可能性が高まります。
③公開範囲を意識して設定する
自分自身が投稿する立場になったときは、投稿内容によって公開範囲を細かく設定してください。 プライベート感満載の投稿内容は、職場関係の人には非公開にすることで、余計なトラブルを防ぐことにもつながります。
オフィシャルなつながりであることを意識して
職場の人とSNSでどうつながるのか……。現代ならではの悩ましい問題の一つだと言えるでしょう。便利なツールではありますが、自分自身が振り回されたり、疲れたりしないためには、やはり使い方に工夫をする必要があると言えそうです。 特にオフィシャルな場である職場においては、つながり方にも注意してみてくださいね。
文/佐藤仁美