vol.13 レジ袋の有料化
育児、仕事、家事、社会のこと、ママたちが普段気になっていることをCHANTOモニターに大調査!ママたちの「どうして?」を「なるほど!」に変える記事をお届けします。vol.13は「レジ袋の有料化」についてです。
今年6月、原田義昭環境相は、2020年4月にレジ袋の有料化を開始する方針を示しました。背景には、全世界で問題となっているプラスチックゴミによる海洋汚染があります。捨てられたプラスチックゴミで亀や鳥などが窒息死してしまったり、劣化し小さくなったマイクロプラスチックを魚が食べてしまうなど深刻な環境問題の原因となっているのです。世界ではすでに60カ国以上でレジ袋規制が行われており、日本もその流れを受けての施策となります。
いち消費者である私たちにとっても注目すべき、レジ袋の有料化についてママたちに調査しました。
有料化に賛成は66%!半数以上が「エコバッグを持ち歩くようになる」
まず、「レジ袋の有料化について賛成ですか?」と聞きました。結果は、「賛成」66%、「どちらでもない」23%、「反対」11%となりました。
「賛成」の理由としては、「ゴミ袋に使っているので困るが、環境のことを考えると賛成」、「プラスチック製品やレジ袋は、使い捨てが当たり前になってしまっている。環境の事を考える必要があることはわかっているが、自分に不利になることがないと使い捨ての精神がなくならない」と、環境のためなら仕方ないというコメントがほとんど。
「どちらでもない」という人からは「資源のためには必要だが、でもたかが数円では買い続ける人が多い。何か違った方法はないかと思う」というように、必要性は感じるが有料にするよりも、ポイ捨てを防ぐ方法やリサイクル方法など別の対策を講じた方が効果があるのではという意見が多くありました。
さらに「反対」意見には、「コンビニなど急によったりするので袋を持っていない場合は不便と感じそう」「もらった袋をゴミ袋や保育園用に使っているので困る」などが見られました。
「有料化となることであなたの行動はどう変化しますか?」という問いには、「エコバッグを持ち歩くようにする」という人が55%。現在もレジ袋を有料化しているスーパーがある関係で「今もエコバッグを持ち歩いているので行動は変わらない」という人が28%を占めました。一定数の人がエコバッグを持ち歩いている反面、今回の有料化で多くの人の行動を変える機会となるであろうことがわかります。
環境問題に意識の高いドイツでは、店に保存容器を持参し総菜や精肉を購入するというシステムも行われています。そうしたケースは日本で定着すると思いますか?と聞きました。「思う」31%、「思わない」63%、「その他」6%という結果に。現在身近でないため、容器の持ち歩きの手間などを考えると定着は難しいと思う人が多いようです。
ニュースなどで目にする環境問題。地球のためになにか貢献したいという気持ちはあっても、きっかけがないとなかなか行動に移せないものですよね。そういう意味では、レジ袋の有料化はいい機会といえそうです。ひとりひとりは微力でも、多くの人が行うことに意味があります。慣れないうちは不便を感じることもあると思いますが、これを機にマイバッグの持参を習慣化しましょう。
取材・文/阿部祐子 イラスト/児島衣里
©️CHANTO調べ 調査期間:2019年7月24日〜31日 調査対象:CHANTOモニター138人