【この記事は、CHANTOママライターによるウェブ限定記事です】
ライター名:草間小鳥子
目に見えない苦痛を相手にわかってもらえず、しんどい思いをしたことはありませんか?たとえば、低血圧でふらふらするのに満員電車で会社へ行かなければならない、風邪でつらいのに仕事をじゃんじゃん頼まれる、妊娠初期だけどおなかが目立たないので席をゆずってもらえない……。症状がわかりにくいと、相手に悪気はなくても思いやるのがむずかしいもの。では、ペースメーカーを付けている人は? 人工関節を使っている人は? 実は、重い内蔵や精神の疾患がある人は? おもてに出ていないだけで、人知れず苦痛を抱えている人は、あなたの身の回りにも案外多いのかもしれません。そんな人たちの助けになるサインが、「ヘルプマーク」というものです。
「ヘルプマーク」とは?
「義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成したマークです」 ——東京都福祉保健局HPより 赤字に赤十字のようなマークとハートのついたストラップです。
平成24年10月から都営地下鉄大江戸線で開始され、現在はすべての都営地下鉄、都営バスほか、ゆりかもめなど、さらに都立病院等でも、実施されているそうです。現在は東京都が実施していますが、京都府、青森県、徳島県、札幌市など、全国での取組が広がりつつあるとのこと。ヘルプマークを付けている方を見かけたら、電車やバスなどで席をゆずる、困っているようであれば声をかけるなどするとよいでしょう。
ヘルプマークは、どこでもらえるの?
では、ヘルプマークはどのように手に入れることができるのでしょうか?書類等の提出の必要はなく、本人ではなく、家族・親族がかわりに受け取ることも可能です。基準もなく、誰でも希望すれば受け取ることができます。緊急連絡先を記載できるステッカーも、同時にもらえますよ。このように、裏面に貼ることができます。
ヘルプマークが配布されている場所は、以下の通り。 都営地下鉄各駅(押上駅、目黒駅、白金台駅、白金高輪駅、新宿線新宿駅を除く)駅務室、都営バス各営業所、荒川電車営業所、日暮里・舎人ライナー(日暮里駅、西日暮里駅)駅務室、ゆりかもめ(新橋駅、豊洲駅)駅務室、多摩モノレール(多摩センター駅、中央大学・明星大学駅、高幡不動駅、立川南駅、立川北駅、玉川上水駅、上北台駅)駅務室(一部時間帯を除く)、東京都心身障害者福祉センター(多摩支所を含む)、都立病院、公益財団法人東京都保健医療公社の病院等
※郵送での対応はしていません。
ヘルプマークの認知度はまだまだ低く、筆者も持病のため使用してはいるものの、残念ながらまだ効果を実感したことはありません……。
でも、意外とおしゃれなデザインなので、鞄にぶらさげています!これをきっかけにヘルプマークを見かけた方は、つらさをわかってもらえず、はがゆい思いをしたご自身の経験を思い出し、どうかひと声かけていただけると、うれしいです。